B姐さんさんの映画レビュー・感想・評価 - 71ページ目

B姐さん

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6才のボクが、大人になるまで。(2014年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

とにかくジワジワくる。
主人公の少年を中心に周りのキャストも一緒に「12年間一緒に年を取る」姿を“活写しただけ”の映画なのに、だ。

「時間」をテーマにしたのは「ビフォア」シリーズと一緒。そして「瞬間
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フレンチ・カンカン(1954年製作の映画)

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これが観たくてオールナイトして、高田馬場まで観に行ったのだ。朝の3時からの上映。大丈夫か自分。
去年フィルムセンターのテクニカラープリント版を見逃していたので、ずっとリベンジするチャンスをうかがってい
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歴史は女で作られる(1956年製作の映画)

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以前DVDで観た時はピンとこなかったが、もう一度見返すと印象がガラリと変わる作品が稀にある。
それが実は作家の意図する作品でなかったら尚更だろう。

Filmarksの写真のDVD(廃盤)がそうで、そ
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モンパルナスの灯(1958年製作の映画)

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モディリアーニの絵は昔から好きでも嫌いでもない感じなのだが、画家を題材にした映画の中で私的No1(いまのところ)。
とにかくラストのアヌーク・エーメとリノ・ヴァンチュラのクローズアップの対比がもう!
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誰よりも狙われた男(2014年製作の映画)

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ジョン・ル・カレの小説は何回読んでも面白い。
だがル・カレ原作の映画は1回観ただけで、何故かお腹いっぱいになってしまう。良作ぞろいなのに、だ。理由は自分でもよくわからない。

ただ本作はフィリップ・シ
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her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

*まとめるのがメンドクサイので思ったことを箇条書き

・ジョニー・デップ主演の人工知能もの映画『トランセンデンス』は酷かった。プロデューサーはクリストファー・ノーラン。この人はこの頃リアリティ・ライン
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複製された男(2013年製作の映画)

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この映画のメンドクサさは、ストーリーが難解なところではなく、どういう風にも(自分勝手に)解釈が可能な点だ。
でも正解は一つしかない。
自分の中に仮説が二つあって、今ここのレビューで開陳できるほどオイラ
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ロビンソン・クルーソー(1996年製作の映画)

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ロビンソン・クルーソーが冒険に出たきっかけが、女をめぐる決闘で友人を殺し逃亡、というのは全く知らなんだ。

recorded TV(11/17/2014)

グレン・グールド エクスタシス(1995年製作の映画)

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カナダ製作のTVドキュメンタリー。
メインスタジオにラジオDJに扮した女性がグールドのエピソードを、そしてメインナレーターの禿のオジさんがなにやら小難しい抽象的なことを言う。
その間々に色んな音楽家、
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グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独(2009年製作の映画)

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繊細で個性的。変人で社交性がなく、奇行が目立つ。異端児でコントロール・フリーク。それでパラノイア。薬漬けになり、愛する人も去って行く。
とまあ、ベタな天才のイメージのテンコ盛りだったりする。
するのだ
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メランコリア(2011年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

鬱だった人が鬱がテーマの映画を作るのは問題ない。
そういう映画があってもいいと思うし、監督のファンがいて、一緒に鬱の世界に浸ることを喜々として受け入れることが出来る奇特な人達がいることも知っている。マ
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下女(1960年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

『下女』は・・AVのタイトルではない(※下女とはメイドさんのこと、日本でも蔑称で使ってた。ちなみに男の場合は下男)。
韓国映画界が生んだ怪物、キム・ギヨンの最高傑作と言われている(らしい)。マーティン
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異魚島(1977年製作の映画)

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夕食後に飲んだ風邪薬の為か頭がぼーっとしたまま劇場へ。
魚の骨のタイトルバックが出てから10分後、映画についていく自信を失くす。
あとは予定調和で、寝て起きてまた寝て起きての繰り返し。
なんとなくの映
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永遠のモータウン(2002年製作の映画)

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「マイガール」「ビー・マイ・ベイビー」「悲しいうわさ」など、歌手やグループはわかるが演奏している人達のことはあまり知られていない。音楽通とかソウルファンといった人も彼らのことをよく知らないのが実情だ。>>続きを読む

冒険者たち(1967年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

彼女の水葬礼をするシーンで、二人は彼女に潜水服を着せる。それはイノセントを永遠に残すためだろう。そしてラストのアラン・ドロンの死。要塞島の空撮ショットで終わるが、島が海に浮かぶ巨大な“墓”に見える。そ>>続きを読む

クロッシング(2009年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

アントン・フークアは緊張感を描くのが巧い。
『トレーニング・デイ』もそうだし最近の『イコライザー』もそうだ。その緊張感ゆえに耐えきれず、長い、だるい、と途中脱落するものがいる。
せかせかとテンポのよい
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ショコラ(2000年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

最初はチョコレートを売っている『かもめ食堂』か『食堂かたつむり』だったらどうしようかとドキドキした。いわゆる“癒し”映画だったらと。
「ほっこり」とか「あったかくなる」といった人畜無害な一種の“宗教映
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チャイナタウン(1974年製作の映画)

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「ハードボイルド」という小説世界から生まれたジャンルを映像化することに成功した数少ない作品(と思ってる)。
何回観ても飽きることがない。とにかく素晴らしい。

外国映画を観ていて思うのは、監督の演技の
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トレーニング デイ(2001年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

「狂犬」というあだ名の作家、ジェイムズ・エルロイ(「LA・コンフィデンシャル」「ブラックダリア」)は本作を評して「完璧なまでに時間を無駄にする映画」と言っているが、幸運にも自分は時間を無駄にしたと思わ>>続きを読む

88ミニッツ(2007年製作の映画)

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「お前の命はあと88分だ。チクタクチクタク」
殺人予告の電話が異常犯罪分析医(アル・パチーノ)の元にかかってくる。それと同時に、捕まえたはずの連続殺人鬼と同じ手口の死体が次々と見つかる。犯人は別の人間
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イコライザー(2014年製作の映画)

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プロットはありきたりだ。キャラ設定も凡庸。
だが最高なのである。
完全にヤクザ映画やブルース・リー映画を観た感覚になる。今なら新宿に蔓延る悪の巣窟を一掃できそうだ。そんな風に思えるアクション映画が一体
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ビフォア・ミッドナイト(2013年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

『ビフォア・サンライズ』ではウィーンという異国が、男女異邦人たちの恋愛夢物語の舞台だった。『ビフォア・サンセット』の舞台はパリ。二人の「その後」の物語だが、力点は彼女側に置いていた。なぜなら彼女のホー>>続きを読む

ビフォア・サンセット(2004年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

「ビフォアサンライズ」の続編で、出会って恋をして別れてから9年後に男女がパリで再会するストーリー。
話の骨格とか演出は前作と同じ。会話劇で進行するのも同じ。「時間制限」があるのも同じ。男の帰りのフライ
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ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(1995年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

列車の中で出会った男女が途中下車して、街を歩き回り、恋をして別れるまでの「ラブストーリー」。
アメリカ人の男(イーサン・ホーク)とフランス人の女(ジュリー・デルピー)はウィーンを一晩中歩き、食べ、飲み
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ハード・ターゲット(1993年製作の映画)

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ジョン・ウーって言ったら様式美の人な訳で、そこに叙情的な作劇が加わるとそりゃもう完璧だった。『男たちの挽歌』シリーズなんていうのはその頂点だった。

ハリウッドに渡ってからのジョン・ウーは面白い作品が
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グロリア(1999年製作の映画)

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80年に作られた『グロリア』を今風にリメイクしてみましたという感じ。衣装、美術、モダンなギャングのアパートメントのセット、カーアクションなどなど。
ひどい。いろいろヒドい。とにかく酷い。日本版DVDの
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グロリア(1980年製作の映画)

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カサヴェテスの中では一番「商業的」。
でも演出と脚本と撮影は全然「商業主義」っぽくない(ビル・コンティのスコアはおセンチだが)。
だから『レオン』とか『アジョシ』とかを期待すると肩すかしをくらう。グロ
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ハロウィン(1978年製作の映画)

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季節ものってことで再鑑賞。
小津安二郎の『秋日和』『秋刀魚の味』を観るかで迷った。

カーペンターはホラーのショック演出より、サスペンス演出がうまいと今更ながら思う。

この時期いい歳こいた大人がドン
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レイクビュー・テラス 危険な隣人(2008年製作の映画)

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お隣さんトラブル映画。またはマイホーム購入予定者用映画。

警官が夫婦の家庭にズカズカ入っていく形式はレイ・リオッタの『不法侵入』。メンドクサイお隣さんがいるのはブルース・ウィリスの『隣のヒットマン』
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バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト(1992年製作の映画)

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ヘルツォークのリメイク版も悪くなかった、いや面白かった。
でもオリジナル作者のフェラーラからは「クソゴミ映画」と言われるという始末。そこまで言うかと思って本編を観たら、同意はしないが、うん納得。
映画
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第三の男(1949年製作の映画)

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グレアム・グリーンの脚本(特にあの有名なラストシーン)をいじったことで(より一層)名作になったことでも有名。でも個人的にはキャロウェイ大佐(トレヴァー・ハワード)の台詞(オミットされた)は生かしてほし>>続きを読む

子連れ狼 三途の川の乳母車(1972年製作の映画)

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指が落ちる。腕が切れる。足も切れるし、頭も真っ二つ!
『椿三十郎』のようにコンプレッサーが壊れたかのごとく、血が噴き出す!脚本が小池一夫だからかもろ“劇画”。人体破壊っぷりがすごく、ほとんど“切り株”
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祇園の暗殺者(1962年製作の映画)

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トークショーで時代劇評論家の春日太一氏も言っていたが、脚本家の笠原和夫(『仁義なき戦い』)がクソミソ(監督の内出がこの映画をダメにした)に言うほど悪くない。というか面白い。
序盤のホラー演出(両親の斬
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妻は告白する(1961年製作の映画)

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川口浩がいつもの感じで一本調子で演技しようと、若尾文子が黒い着物をまとい、そこに立っていて、影の中に消えていけば「ノワール」映画として成立してしまう。

ずぶ濡れの若尾文子は情念の幽霊のように撮られて
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