B姐さんさんの映画レビュー・感想・評価 - 74ページ目

B姐さん

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(秘)女郎市場(1972年製作の映画)

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村の、汚く、頭の弱い娘(お新)が女衒に買われ、遊郭に売り飛ばされる。ここから、マイフェア・レディの遊女版が始まるのね、という予想を完全に裏切られ、バカ殿のようなコントが次々に展開され、最後のまさかとい>>続きを読む

(秘)色情めす市場(1974年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

「これが本館での最終上映となります。この傑作映画で、幕を降ろすことをうれしく思います」という趣旨の、映画館の方の生アナウンスの後で、本編のスタート。

ストーリーとかテーマとかが、たまにどうでもよくな
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おんなの細道 濡れた海峡(1980年製作の映画)

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「ロードームービー」というジャンルから観ても傑作。

松田優作や原田芳雄、この映画では石橋蓮司に憧れることはあっても嫉妬はしないだろう。でも本編の三上寛にはほとんどの男が嫉妬するんじゃないか。ぽろぽろ
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どぶ鼠作戦(1962年製作の映画)

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「愚連隊シリーズ」の第3作。第1、2作とのとのつながりは全くないらしい(未見のためよくわからない)。『荒鷲の要塞』のようなミッションもので、曲者達を集めて、とある任務(人質奪還作戦)を遂行するというや>>続きを読む

暗黒街の弾痕(1961年製作の映画)

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ナイトクラブのシーンでの撮影が楽しい。だが、妖艶な島崎雪子扮するクラブ歌手はどこかに行ってしまっていた。。。
そして「暗黒街」のギャングものというジャンルもどこかに行ってしまって、今回は産業スパイもの
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暗黒街の対決(1960年製作の映画)

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『用心棒』と西部劇とギャングもののミクスチャー。
三船敏郎の立ち振る舞いは完全に『椿三十郎』。顎をさする仕草はないが。
天本英世率いる殺し屋コーラスグループに悶絶。

DVD(8/29/2014)

暗黒街の顔役(1959年製作の映画)

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岡本喜八の「暗黒街シリーズ」第一弾。
アメリカナイズされた和製ギャングもの。
スタイリッシュに作ろうという意思は感じられるものの、クールでもなく、モダンでもない。遊びも足りない。そして興奮するところが
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女経(じょきょう)(1960年製作の映画)

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増村は、ズルい女(若尾文子)を苦く、ドライに。
市川は、したたかな女(山本富士子)を軽く、コメディに。
吉村は、あきらめている女を深く、シリアスに。
一番テンポよく楽しめるのは市川崑。
登場人物の心情
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東京暮色(1957年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

再鑑賞。初めて観た時は「ただただ暗い」しか思わなかったが、いやはや、凄まじいドラマである。

自分たちを捨てた母親と娘たちの確執を中心に、女達の物語が展開するのだが、男達は女達の事情を全く理解していな
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生れてはみたけれど(1932年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

「活弁士のいるサイレント映画は、本当の"サイレント"ではない」みたいなことを誰かが言っていて、その影響で今まで劇場鑑賞のいいタイミングが持てなかった。劇場では活弁士がもれなくついていたので。
チャップ
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土砂降り(1957年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

1957年の松竹作品といえば小津の『東京暮色』。大昔に観たので記憶が曖昧だが、とにかく暗かった。
そして『土砂降り』もそれに呼応するかのように暗いのだが、受けた印象はどこか違う。すごくアバンギャルドだ
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赫い髪の女(1979年製作の映画)

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男は弱くやさぐれていて、いつもイラだっていて、暴力的で、女を平気で殴り、犯したりする。女もまた弱く、ずるく、たくましく、それでも傷つき、男に犯されながらもそれが宿命のように受け入れる。
「ロマンポルノ
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夜の片鱗(1964年製作の映画)

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フィルム・ノワールからメロドラマへと作劇の中で横滑りするのはお決まり、お約束だったりするが、メロドラマ(全く甘くないが)からいきなりフィルム・ノワールに転調するのには驚いた。
だから、カラー作品だが、
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いろはにほへと(1960年製作の映画)

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本編鑑賞中、『白昼の死角』を少し想像したが、その映画自体忘れてしまっていた。
脚本・原作は橋本忍(!)、撮影は厚田雄春(!!)
本編開始とともにどどーんと「グランド・スコープ」(シネスコ)の文字。でも
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スパイダーマン3(2007年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

構成要件が色々ありすぎて(アクションの山場だけをやたら作りすぎて)、それを強引とも思えるぐらい、ひとつひとつ収斂させるのにやっきになっている感じだ。スパイダーマンの「ダークサイド」をテーマとして一つに>>続きを読む

スパイダーマン2(2004年製作の映画)

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脚本のアルヴィン・サージェントって『ペーパームーン』『普通の人々』『ストレートタイム』『ぼくの美しい人だから』の人と本当に同一人物なの?もうおじいちゃんだよ(wiki見たらなんと87歳!)!
とにかく
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オール・ユー・ニード・イズ・キル(2014年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

桜坂洋の原作未読。
受付で「『オール・ユー・ニード・イズ・キル』一枚」と言ってから、このタイトルの恥ずかしさに気付く。
原作もそうだからって、サムいものはサムい。
予告編を観た時から「なんか『恋はデジ
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スターシップ・トゥルーパーズ3(2008年製作の映画)

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3作目でまさか「宗教」をからめてくるとは・・・。
機銃掃射の銃口(十字架に見える)が神に祈る客室係のクローズ・アップと重なるショットが面白い。
あと2作目の時にふと思ったのだが、BUGって『GODZI
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スターシップ・トゥルーパーズ2(2003年製作の映画)

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思ったより、そんなに悪くない。
『遊星からの物体X』+『エイリアン』」+『要塞警察』みたいで、低予算ながらの工夫(=苦労)が見られる(前回はSFだったけど今回はホラーになっていてもうジャンルもちがう)
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殺人の追憶(2003年製作の映画)

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人に薦めていたら無性に観たくなり再鑑賞。
初めて観た時の、スクリーンに映し出されたフィルムのザラっとした不気味な感触はDVDからは得られなかったが、それでも文句なく面白い。
なぜ訓練の空襲警報、灯火管
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GODZILLA ゴジラ(2014年製作の映画)

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とにかく色々とビックリした。
まずゴジラ。①予告編を観て知ってはいたが、アメフトかUFC選手のようにマッチョになってたこと(かっこいいが)。
②"普通に"救世主になっていたこと。
③出番が(多分)10
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ジョナスは2000年に25才になる(1976年製作の映画)

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もらったチラシによると「スイス人監督タネールが『1968年世代』の男女のその後を描く」と書いてあって「1968年世代」=「パリ五月革命を経験したひとたち」ってぐらいしか知識しかなく「ヨーロッパ版団塊世>>続きを読む

シナのルーレット(1976年製作の映画)

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「シナ」という名前の可愛い女のコが家族みんなと週末にゲーム(ルーレット)する話かと思ったら、ファスビンダーはそんな牧歌的なストーリーを提示するわけはなく、邪悪な沼のようなところに引きずりこむのだった。>>続きを読む

孤独な場所で(1950年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

本編のボギーは、『黄金』のボギーと同じくらい個人的には好きではない(多分H・ボガートの「サンタナ・プロ」製作で、いわゆる"ボギー"のイメージに飽きてたのではないかと勝手に邪推する)。やたらとキレやすく>>続きを読む

東京ジョー(1949年製作の映画)

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ググって色々知ったこと。
①ボギーが輪タク(人力車タクシー)を拾ったところ、現渋谷109前(ボギーのショット、ロケはなくスクリーンプロセスだが)。
②旧友役のテル・シマダ。どっかで見たなあ、と思ってた
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殴られる男(1956年製作の映画)

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骨太の感動的な話が、最後の誤った日本語字幕によって台無しにされるということに。
「我が国は法律をもってボクシングを禁止するべきである」
おい、おいマジか?ボギー、それは論点が違うんじゃないか?
飛躍し
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ギルダ(1946年製作の映画)

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リタ・ヘイワーズとルドルフ・マテの撮影を堪能する映画。
まあそれだけって気もするが。

『ショーシャンクの空に』でこの映画が刑務所の中の娯楽としてかかっているシーンがあるが、最初「なんで"ノワール"(
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上海から来た女(1947年製作の映画)

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多分ウェルズは単なる「犯罪映画」を作るというより、犯罪に至るまでの男と女の心の機微を描きたかったのではないか。そしてその背景としての裁判劇も。そしてそれはバッサリ切られてしまった印象をうける。元々2時>>続きを読む

大いなる別れ(1947年製作の映画)

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リザベス・スコットがもう少し魅力的だったら・・・。
しかしラストショットのすばらしさったら。

DVD(8/12/2014)

暗黒への転落(1949年製作の映画)

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法廷劇の中で、狂言回しであるH・ボガードの主観に彼がその場にいなかった被疑者(J・デレク)の回想が入る。
ということはラストはアレだったわけで、途中までの弁護士ボガードの陪審員たちに聞かせるストーリー
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プリズナーズ(2013年製作の映画)

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冒頭の「主の祈り」から始まって「全てに備えよ」という敬虔な"キリスト教徒”の父親、事件が起こる日が”サンクス・ギビング・デー”、刑事の名前が”ロキ”、ロキのはめてる指輪(フリーメーソンだそう)、"懺悔>>続きを読む

嵐ケ丘/嵐が丘(1939年製作の映画)

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数多くある『嵐が丘』の中でも"最高傑作"らしいのだが、原作も他のやつも観ていないので比べられない。だから老後の余暇にとっておこう。ただグレッグ・トーランドの撮影は本当に素晴らしく、この画だけでやたら格>>続きを読む

ヘカテ(1982年製作の映画)

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昔のジェシカ・ラングのような女(ローレン・ハットン)が月光の明かりに照らされて、風が髪をゆらす瞬間から、男(ベルナール・ジロドー)が深淵な闇に落ちていく様が感じられる。
スチールからのローレン・ハット
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今宵かぎりは…(1972年製作の映画)

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観ている最中困った事にずっと『去年マリエンバードで』のことを思い出してしまった。
しかしレナート・ペルタの室内撮影は本当に素晴らしい。
とても16mmの低予算映画に見えない(※勝手に想像)。
ああ、『
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ラ・パロマ(1974年製作の映画)

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事前情報なしに鑑賞。冒頭の娼館のシーンで「ファスビンダーの『ローラ』みたいな話か」と思って観だしたら、これが演劇的で、ホラーで、ユニークな、とんでもない奇怪な夢のようなところに持ってかれてしまった。>>続きを読む