B姐さんさんの映画レビュー・感想・評価 - 72ページ目

B姐さん

B姐さん

映画(2857)
ドラマ(140)
アニメ(0)
  • List view
  • Grid view

清作の妻(1965年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

終盤のクライマックスで、田村高廣の両目を五寸釘で刺した若尾文子に対する男たちのリンチ。「犯罪者」「売国奴」という理由よりも「なにか他の理由」(すごく性的なもの、または性的な抑圧)として見ることができる>>続きを読む

刺青(1966年製作の映画)

-

背中に“女郎蜘蛛”の刺青を彫られた女が、その女郎蜘蛛に心まで浸食されていく怪談映画。
谷崎潤一郎の原作だからか『卍』とコインの裏表の関係に映る。『卍』と同じく『刺青』にも、キーアイテムとして『絵』が出
>>続きを読む

卍 まんじ(1964年製作の映画)

-

赤の他人が夫婦の家庭にやってきて浸食していくという“エイリアン”映画であり、プチカルト化していくという意味では“宗教”映画。エイリアンは「女」という武器を持ってやってくる。「ツンデレ」なんて軽い挨拶が>>続きを読む

氾濫(1959年製作の映画)

-

欲の皮がつっぱた人間たちが織りなす人間模様。
いわゆる風刺もの。
DVDパッケージだと若尾文子主演!といった感じだが、主役は佐分利信。若尾文子はその娘役。よく見るとメインは川崎敬三だったりするのだが。
>>続きを読む

最高殊勲夫人(1959年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

うまい!よくできてる!面白い!ああ、コメディの王道。

複雑でやたらと多い登場人物の人間関係からキャラクターまでを一気に見せる結婚式のシーンからラストまで、緩急の間とテンポが素晴らしい。台詞の応酬がも
>>続きを読む

青空娘(1957年製作の映画)

-

あやや(若尾文子)主演の大映映画。というより大映テレビ(70年代後半、80年代の増村作品)。てか、ほとんど「少女漫画」の世界。
不幸な境遇だが終始明るく、ポジティブ。何か特別な出来事が起きて、彼女のキ
>>続きを読む

くちづけ(1957年製作の映画)

-

増村保造の監督デビュー作。
家庭の事情が色々ある男女の2日間の物語。
「キスして」「愛して」と、出会ったその日に言うかねえと思いながら観ていたのだが、これが終盤になってくると全然不自然ではなくなる。野
>>続きを読む

乱れる(1964年製作の映画)

-

男と女の間にある部屋の襖。
暗い奥の間に入っていく女。
外出時の着物。
いくつもの鉄橋を渡って、朝霧の中入っていく列車。
指に巻いた紙縒り。
二人で渡れなかった橋、一人で渡っていってしまった橋。

>>続きを読む

めし(1951年製作の映画)

-

倦怠期をむかえたよくありそうな夫婦の話。監修は川端康成。
原節子(東宝出演初)、杉村春子が出てるせいか所々に小津調ぽく見える。
部屋の中をスタスタ歩き、ちょっと立ち止まる時に片足を少し上げ、笑い方が「
>>続きを読む

盲獣(1969年製作の映画)

-

『コレクター』化した自称芸術家に船越英二。
『ミザリー』というより『悪魔のいけにえ』化した母親役に千石規子。そして「捕食」されるのは緑魔子(すごい名前!)。キャストはたった3人だけ。
それでも小林節雄
>>続きを読む

江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間(1969年製作の映画)

-

監督が石井輝男、原作は江戸川乱歩。国内版未DVD化(たぶんコレは一生でないんじゃないか。北米版はあるが)、それにグロいポスター。そしてタイトルが『恐怖奇形人間』(!)
さあどんなキテレツな世界が展開さ
>>続きを読む

女番長ブルース 牝蜂の逆襲(1971年製作の映画)

-

「今はカーセックスじゃない、オートバイファックの時代だ!」ってそんな時代あったのか!?ああ免許取っておけばよかった!とDT男子が迷走しそうな感動的なシーンが待っている。これにはラス・メイヤーもビックリ>>続きを読む

シノーラ(1972年製作の映画)

-

監督がジョン・スタージェスで撮影がブルース・サーティース(全く古臭くない)で脚本がエルモア・レナード(!)で音楽がラロ・シフリン(かっこいい)そして主演がイーストウッドってだけでそりゃあ普通は観ます。>>続きを読む

処刑人(1999年製作の映画)

-

他のレビューを見るとTV版は重要な所をカットしているとのこと。ということで語る資格なし。
ではノーカットでもう一度観たいかというとそうでもない。
理由は変にスタイリッシュだからか、出てくるマフィアが全
>>続きを読む

バトル・オブ・パシフィック(2012年製作の映画)

-

ハリウッド発の戦争Vシネマ。
アメリカの海軍特殊部隊がすんなり宇宙船に侵入して、なんの驚きもなく宇宙人と撃ち合っている事態にカウチからズリ落ちそうになり、自分の戦艦にもかかわらず、どういう砲弾が積まれ
>>続きを読む

ダイヤモンド・イン・パラダイス(2004年製作の映画)

-

ハリウッド映画を観ていてビックリ(もしくは羨望)することの一つがプロスポーツ競技の贅沢な撮影。尾行のシーンにレイカーズの試合が普通に使われていたりする。

あとビックリしたのは、P・ブロスナンの体。
>>続きを読む

X-ファイル ザ・ムービー(1998年製作の映画)

-

いつもながらの陰謀論が展開されて、今回はFEMA(アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁)。アメリカはこういうネタに困らなくていいなあ、と。
ただTVシリーズを見ていたからか、開始20分ぐらいでどういう話か
>>続きを読む

パーフェクト・ゲッタウェイ(2009年製作の映画)

-

披露宴パーティのテープを捨てるショットがあるのに、犯人の正体がわかるきっかけでテープがまた出てくるのがよくわからない。どっか見逃したのか。うーん誰か教えてほしいっす。
ラスト終盤のミラ・ジョボの立ち位
>>続きを読む

キャットフィッシュ(2010年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

D・フィンチャーの『ソーシャル・ネットワーク』というFacebookを題材にした映画が2010年に公開されたが、同時期に公開されたもう一つのFacebook映画。でもこちらはドキュメンタリー(モキュメ>>続きを読む

運命のボタン(2009年製作の映画)

-

リチャード・マシスン(『激突』『地球最後の男』『オメガマン』脚本)の短編小説「死を招くボタン・ゲーム」の映画化。

「うまい話には裏がある」とか英語だと“There ain't no such thi
>>続きを読む

ブレイクアウト(1975年製作の映画)

-

ペキンパー映画でよくみかけるエミリオ・フェルナンデスと髪の毛があったころのロバート・デュバルが見れます。

内容は・・・まあブロンソンのあの遠い眼をした顔が見れれば、よしとしておこう。

record
>>続きを読む

コネクテッド(2008年製作の映画)

-

『ドラッグ・ウォー』のルイス・クー、『エレクション』のニック・チョンとジョニー・トー映画でもおなじみの役者が見られる、香港リメイク版『セルラー』。監督はジョニー・トーのお弟子さんのベニー・チャン。
>>続きを読む

怪談昇り竜(1970年製作の映画)

-

梶芽衣子とホキ徳田とのショーダウン(決闘)は「名勝負数え唄」に入るレベル。

梶芽衣子は返り血を浴びて絵になる女優No.1でしょう。

DVD(10/8/2014)
※ホキ徳田がヘンリー・ミラーの8番
>>続きを読む

鴛鴦歌合戦(1939年製作の映画)

-

戦前の時代劇オペレッタ。内容はラブコメ。
とにかく終始ニコニコ。スウィングするたびクスクス。
物語の性急さ、唐突感があるっちゃあるが、そんなの楽しく歌ってるんだからどうでもよくなってしまう。

志村喬
>>続きを読む

河内山宗俊(1936年製作の映画)

-

「人のために喜んで死ねるようなら人間一人前じゃないかな」

やくざ者同士が一人の娘を救うという話だけでもう泣けてくる。
その娘に15歳の原節子。結髪着物姿の彼女の可憐さが眩しい。
『百万両の壷』の時も
>>続きを読む

江戸川乱歩の 陰獣(1977年製作の映画)

-

同時代(1970年代後半)に作られた一連の金田一シリーズも「探偵もの」だが、「推理」が重要のミステリーだったのに対し、本編は軸足が「人間関係」のサスペンスに置いてある。この映画が白と黒の赤の「ノワール>>続きを読む

毒婦お伝と首斬り浅/毒婦お伝と首切り浅(1977年製作の映画)

-

上映時間62分!今まで観た映画の中で(ドキュメンタリーを除く)一番短い映画ではないだろうか。

内容は、牧口版「ボニー&クライド」。
もう少しエロでグロかと思ったが普通(?)でございました。
拓ボンが
>>続きを読む

戦後猟奇犯罪史(1976年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

映画内ワイドショー(昔の「ウイークエンダー」みたいなやつ)で、戦後起こった実在の事件とそれをモチーフにした再現ドラマならぬ再現映画(オムニバス3話)を観るという設定。リポーター役に泉ピン子。

第1話
>>続きを読む

飢餓海峡(1965年製作の映画)

-

ストーリー自体は今になってしまうと壮大で重厚感のある「2時間ドラマ」に見えてしまう。その点で『砂の器』より風化してしまっている。
終盤のサスペンスの放棄(樽見は犬飼なのかという推理部分)も「人間ドラマ
>>続きを読む

蛾人間モスマン(2010年製作の映画)

-

「モスマン」という響きがかわいかったので、録画して観たが、都市伝説+『ラストサマー』という感じで、すごく生真面目なホラー好きが作った印象だ。
そういう人たちが作ると「お約束」をどうイジるかだけ腐心して
>>続きを読む

ジャージー・ボーイズ(2014年製作の映画)

-

正直、イーストウッドの映画を観て困った感じになったのは初めてかもしれない。
ウェルメイドな作品なのはわかる。わかるんだが、うーん。
客電ついても「むむむむむむむむむむー」と唸ってしまった。
クライマッ
>>続きを読む

マンハッタン無宿(1968年製作の映画)

-

『ダーティーハリー』の原型。
話はシンプルすぎで、アクションもシンプル。
なんてことない話なのにドン・シーゲルとイーストウッドが組むと飽きずに観れる。面白いか?と聞かれれば、いやそれほどでも、って感じ
>>続きを読む

月曜日のユカ(1964年製作の映画)

-

観ていないひとに一言だけ。
この時代の加賀まりこは無双、ということをお知らせします。

DVD(9/29/2014)
http://youtu.be/PvW3BaStfh4

危いことなら銭になる(1962年製作の映画)

-

元祖『ルパン三世』のような軽いタッチの日活無国籍アクション・コメディ。ラストのオチが途中わかってしまうが、テンポもよく洒落ている。宍戸錠もいいが、浅丘ルリ子もいい(最初わからなかった)。
撮影は姫田真
>>続きを読む

狙撃(1968年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

「加山雄三問題」というのがある。加山雄三は気を抜くと、「若大症」という、作劇をすべてぶちこわす病気を発症してしまう。しかも運悪く、この頃「若大将シリーズ」を量産していたころだ。ということで正直なところ>>続きを読む

ある殺し屋の鍵(1967年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

「殺し屋は怖い。でも女の方がもっとこわいよ」という話。

1作目は脚本で入っていた増村保造が構成に、撮影は前作に引き続き宮川一夫。1作目の方が評価がいいけど、個人的には、本、撮影ともこの2作目のドライ
>>続きを読む