oliveさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

トニー滝谷(2004年製作の映画)

3.8

とても不思議な映画だった。
村上春樹は好きでよく読んでる方だと思うけどこれは読んでない。朗読劇のようだった。
孤独だった人が人と暮らして孤独でなくなった時次に来る孤独を恐れるってものすごくわかる、常に
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あつい胸さわぎ(2023年製作の映画)

3.7

ホラーの次に苦手が病気物、観ようか迷ったけど時間的にゆっくりできなくて観ることにした。これが正解!
病気そのものではなく母子、またそれぞれの恋愛における関係がよく描かれていた。真剣なのだけど笑ってしま
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過去のない男(2002年製作の映画)

3.6

20年前の作品、不運な男は暴漢に襲われ過去の記憶をなくして貧しいけど心やさしい家族に助けられ十字軍にも助けられ名前もわからぬままに今日と明日を生きる。絶望的な状況で「人生は前にしか進まん、後ろに進んだ>>続きを読む

向田理髪店(2022年製作の映画)

3.5

なんということもない地方の理髪店一家の話。
身近な町の話でよく知る風景、炭鉱で賑わった頃の半分に満たない人口の大牟田、寂れた感じは隠しようもない。そこの話なので単なるドラマというふうに見るのは難しかっ
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ジョニーは戦場へ行った(1971年製作の映画)

3.7

「祖国のための死は名誉で甘美なり」こんなまやかしの飾った言葉で若者を戦争に駆り立てる、名誉でもなければ甘美でなどあるはずがない。
随分古い作品で連れ合いが昔見たことがある、猛烈なトラウマとなって絶対観
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

3.8

出てくる人マキタスポーツしか知らなかった、だからよけいすぐ隣のビルの中での出来事のような感じがした。
あれ、これ経験した、次は確かこうなる、デジャヴ?あれは実はループしてたんじゃなかろうか?なんてちょ
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みんな元気(2009年製作の映画)

4.0

持病を持って時差があるほど広大な国を移動するのに飛行機のほうがマシなんじゃ?はじめはそんなこと思って見てた。
一緒に過ごせないといった時の寂しそうな親の後ろ姿を見れば申し訳なくて辛くなる、だからといっ
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ザ・シークレット・サービス(1993年製作の映画)

3.5

今から30年も前の作品、イーストウッドはその時でも60は超えてるのに少々くたびれてはいるけど現役、あまり見たこと無いラブシーンもあってまだまだいけるなと思ったらそこまで(そこってどこ?)ベッドに行くま>>続きを読む

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

初めての経験、こんな映画あり?これ観てわかったのは人は目からの情報が圧倒的に多いってことかな、このストーリーを無音で映像だけで見せられたら全く違う感想を持ったことだろう。
見えないからじれったい、見え
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沈黙のパレード(2022年製作の映画)

3.0

重い暗い悲惨な物が苦手な連れ合いが録画してたので一緒に鑑賞。
これは原作を読んでなかった、失敗した、絶対原作を先に読んだほうがよかったと思う、映画見てしまってからは没入して読めない。
飯尾和樹は凄くよ
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.2

折しも昨日ジャニー喜多川のおぞましい性虐待の実態が認定されその記者会見があったタイミングだった。日本のエンターテイメントで絶大な力を誇った彼と殆ど同じ内容で全く見るも聞くもおぞましい。関係ない第三者で>>続きを読む

メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

4.7

なんて素敵な映画、所々気づいたら優しい涙がハラハラこぼれて、特に事件もないのだけど今まで見たどれとも少し違っていて。
ま、事件といえば60ほども年の離れた友達っていうのがもうほんとに素敵。芦田愛菜と宮
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ミセス・ハリス、パリへ行く(2022年製作の映画)

4.5

いい映画に出会えた、本気の悪人が出てこないしこういうの好き。
貧しくも気高いハリスが美しいドレスと出会い単なる物欲ではなくドレスを手に入れることが目的になる、コツコツ働くかと思えば一攫千金を狙ったりパ
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処刑人(1999年製作の映画)

2.0

なんでこんなに高評価なの?私は最後まで見た自分を褒めたい、わからなかった、さっぱり、全く、善や悪、罪と罰、信仰、そういうものを自分に問えばいいのかな?
カルトでもない敬虔な信者が正義を実行する感じ?で
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幼な子われらに生まれ(2017年製作の映画)

3.8

始めに原作重松清と流れた時うっ、これは重そうだぞと覚悟した、案の定勘弁して下さいだった。
子供の心の機微を描かせたら右に出るものなし、その原作が(未読)正確になぞられているんだろうと思った。
子供は繊
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デイアンドナイト(2019年製作の映画)

3.6

藤井道人監督に清原果耶、見るでしょう。
はじめ「必殺仕事人」的なものかしらと思ったら全然、どんどんフラストレーションが溜まる溜まる、重くて暗い、どれだけの理由があろうと犯罪は犯罪というのが私のスタンス
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ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

4.0

え、ジョニー・デップ??え、物凄くピュアでナチュラルで驚いた。
家に帰らなくちゃ、家族を守らなくちゃ、大きな重い荷物を一人で背負い込んで報われず思うようにいかない。何もかも捨て去って逃げる選択肢は無い
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ドリーム・ホース(2020年製作の映画)

4.3

夫婦生活も長くやっていて仕事を掛け持ちして親の面倒を見て、夜が明ければ前の日と同じことを繰り返す、街全体もどんよりウェールズ地方の天気のよう(私の個人的な印象)。全てを受け入れるのではなくまだ何かやれ>>続きを読む

チケット・トゥ・パラダイス(2022年製作の映画)

3.7

ジョージ・クルーニー、「ER」の小児科医やってる時めちゃくちゃかっこよくて好きになって、いつも色気が溢れ出してて現役感バリバリ、彼が結婚する娘のお父さんなんだと感慨深い。
ふさわし場所、ふさわしい時、
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異動辞令は音楽隊!(2022年製作の映画)

3.6

私の警察、消防、自衛隊の音楽隊のイメージは中高のブラバンで管楽器をやって音楽を続けたい気持ちは強いがそれだけで身を立てるのはなかなか厳しい、なら好きな音楽を仕事にしつつ公務員としての安定も得られるとい>>続きを読む

君が生きた証(2014年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

これは、なんという映画。前半と後半ではまるで違う、中盤までミスリードされて暗い所からもっと深く暗い所へ連れて行かれる。
息子を喪えばそれははかりしれない喪失感に苦しむだろう、息子の残した曲を辿って行く
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

題名とポスター?に惹かれて。
主人公のカイアがとても魅力的、ネグレクト特有の汚らしい少女がたった一人どうやって小綺麗に暮らせるようになったかとか少し気になるところはあったけど暴力を振るう父、それから逃
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まほろ駅前狂騒曲(2014年製作の映画)

3.6

wowowでどういうわけか「番外地」がなくてこっちを先に見てしまうことになった。今より十年近くも前に今話題になってる宗教二世の問題が描かれていて去年の映画と言ってもおかしくないものになっていた。
バデ
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憧れを超えた侍たち 世界一への記録(2023年製作の映画)

4.0

もう観られるの?とびっくりとびついた。
普段そこまで熱心に野球見ないのに今回ばかりはみんな名前と顔が一致するほど見たし、普段好きじゃないチームの選手がなんか結構いいヤツじゃんみたいになって応援した。
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モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

3.8

内戦で同胞が殺し合う、敵対する南北の大使が助け合う、思想信条、善と悪、正義、あらゆる物が交錯する。よく理解できぬまま銃を持たされた子供がそれを撃って高笑いをする場面は背中がヒンヤリする。外交特権に護ら>>続きを読む

線は、僕を描く(2022年製作の映画)

3.8

取り返しの付かない悲劇、今この時今日この日がかけがえのない大切な時だと思って生きることは難しい。わかってるけど明日も同じ日が来ると思えることはとても恵まれていて幸せな事だとその時は気付かない。たぶんか>>続きを読む

川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

3.9

キャストが好きな人ばかりで素通りできないけど荻上直子監督の作品が今までどうにも合わなかったので観るのを躊躇って録画したままになっていた。観てよかった、やはりキャストは間違いなかった
感想のまず第一は白
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まほろ駅前多田便利軒(2011年製作の映画)

3.6

松田龍平と瑛太、なんとなく探偵はBARにいる的なちょっととぼけた話かと思ってたら意外にも深刻な話だった。
「赦されたい、許したい、忘れたい」この言葉に集約されていると思った。
虐待、薬、ストーカー、L
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シャトーブリアンからの手紙(2012年製作の映画)

4.0

真一さんのレビューをきっかけに。
やりきれなさと哀しさと無力感に包まれた。
あらゆる面で戦争は絶対悪だ、中でも何が辛いと言って人が人として持つべき心を手放さなくでは正気でいられない、兵士となったからに
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AIR/エア(2023年製作の映画)

4.0

マット・デイモン大好き、で、アマプラでもう観られるの?と飛びついたら吹き替え…、英語にして字幕を付けてみたけど普通の映画の字幕版と違って見づらい、で結局吹き替え版で鑑賞。吹替版好きじゃない、特にマット>>続きを読む

踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望(2012年製作の映画)

2.8

評判は芳しくないけどと言って連れ合いが録画していたので鑑賞。
ドラマは見たことない私でも知ってるあの三人組は定年して指導員として頑張っている、そりゃそうか、もうそんな年頃だもの、長さんは亡くなって、東
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科捜研の女 -劇場版-(2021年製作の映画)

3.3

昔サスペンスって犯人にたどり着くまでのストーリーだったけど刑事コロンボ、古畑任三郎あたりからこっち側が予め犯人を分かっていてジリジリ迫っていくパターンが多く見られるようになった気がする。役の重みから言>>続きを読む

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.5

観たいと思いながらようやく録画してたものを鑑賞。映画館で見るべきというのがよく分かる、たしかにそうだろう。
でもなぁ、戦闘機の話だし、ならず者国家が出てきてそこを攻撃するし、戦争の愚かさを伝えるわけで
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.5

評判のいい今作がアマプラで観られると期待してちょっと期待しすぎたかな。岸井ゆきのはほんとに上手い、三浦友和も渋くていつの間にこんないい役者さんになったんだって思った。私が一番グッと来たのは三浦誠己、彼>>続きを読む

彩り河(1984年製作の映画)

1.5

松本清張ファンの連れ合いが録画していたのを一緒に観ることに。サスペンスかミステリーかと期待したけど物凄い豪華キャストなのに思い切り残念。ベッドシーンはなんだか訳の分からない昭和な音楽がずっと流れていて>>続きを読む

レ・ミゼラブル(2012年製作の映画)

4.3

原作は大昔に読んだ、記憶ももう定かではないしその後の情報で上書きされたかもしれないけどずいぶん原作とは違うような気がした。
ヒュー・ジャックマンはもちろん凄いけど私の断トツはエディ・レッドメイン、彼の
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