壮大な物語がようやく完結しました。いやーすごかった！複雑な設定にとことん象徴的な意味を持たせて、そこに人間関係的にも政治的にもかなり複雑な展開をかぶせる。そんな広大な風呂敷をここまで見事にたたみ切る原作者の構成力に感服です。原作未読ですが、アニメはそんな複雑な物語を分かりやすく見せてくれていたと思います。
アニメーションも、いつものぐるぐるカメラワーク含めここに極まれりって感じです。かっこいいデザインの巨人が山ほど出てきて始祖の巨人の上で戦うシーンは圧巻です。
設定的にも運命論が重要な要素になってますが、運命をぶち壊して自由になるような安易なカタルシスは味合わせてくれませんでした。どうしようもない運命もある、消せない罪もある。でもその中でキャラ達がどう生きるのか、何のために戦うのか悩みながら行動していきます。現実世界はそういう場所なわけで、その中に生きる自分にとってはすごく誠実で希望のあるメッセージをもらえたという印象です。
善悪の判断や、どうするべきかという答えが示されず、最後まで複雑な感情を抱いたまま見終わりました。この感じ、これこそが本当の感動だよなーとしばらく余韻に浸りました。
