眼鏡の錬金術師

スペース☆ダンディ シーズン2の眼鏡の錬金術師のネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

渡辺信一郎総監督によるスペースコメディシーズン2。

一見すると投げやりな単発回を重ねているだけにも思えるけれど、続けて見ていると微妙に前回の設定が引き継がれてたりしていて、最終話でまとめあげたという感じです。

最終話も見ようによっては突然なとんでも展開に見えるけれど、これは単純なご都合主義などではなく、ダンディにパイオニウムが集中していることは明言はされないものの、それまでの話で度々表現されていたので、当初からの設定だったんだろうなと。

それでもシーズン1に比べると投げっ放しな回が少なく、綺麗にまとまる回が増えた印象は受けた。20話あたりからEDも毎話変わったりとおもしろかった。
特に好きなのは17話、18話、最終話あたり。
・17話「転校生はダンディじゃんよ」:まさかのミュージカル回。ピュアネス星人のソロパートの作画が神がかってた。
・18話「ビッグフィッシュはでっかいじゃんよ」:「老人と海」や「おおきなかぶ」に着想を得ている、童謡のようなハートフル回。
・最終話「ネバーエンディングダンディじゃんよ」:これまでの伏線や登場人物等を回収して綺麗にまとめた回。アニメーションはとってもスピーディで豪快で白熱した。

そして、作品全体を通して感じるのは、いい年した大人たちが全力で遊んでるなという感覚。
例えるならユニコーンや桑田佳祐が抱える雰囲気に似た感覚です。大人がこれまで得た技術を駆使しながらも少年のように遊んでる姿ってうらやましいし、かっこいいなと思える、そんな作品だった。

『おかしいじゃないか。わずかの間楽しく生きてきたってどうせすぐ死んでしまう。それがちょっと長いか短いかの違いだ。つまりだ。我々はまるで死ぬために生きているかのようじゃないかってことを言いたいんだ。我々は何のために生きているのか、そのことを知りたいんだよ。』
このセリフ好きだなぁ。