空

チェスナットマンの空のレビュー・感想・評価

チェスナットマン(2021年製作のドラマ)
3.8
初の北欧クライムサスペンス。
ちょっと覗き見するだけのつもりがあっという間に1日で完走。

1話オープニングの求心力とラスト2話の畳み掛け半端ない。感情をあまり表に出さないデンマーク人が、終盤ここぞという場面で感情爆発させたのも胸熱。


現代で起きた猟奇的連続殺人事件を中心として、オープニングの35年前の事件と1年前の誘拐事件がタイトルのチェスナットマン(栗人形)を介して徐々に繋がっていくという、一切無駄がなくて程よいスピード感と尺の長さ完璧だった。
コペンハーゲンの街並みや夜景、広大な森林の紅葉など映像は美しかったんだけど、カメラワークやショット、演出がワンパターンで、これ以上長かったら飽きてたかも。

大好きな韓国ノワールと通ずるような、全体を覆う暗くて陰鬱で重厚な雰囲気、だけど韓国ほどジメッとしたしつこさや温度感はなくて、淡々とした独特の空気と、
全体的にデンマーク語の発音が低くて、この低い発音がより作品の重厚感を増していて、物凄く好みの作風だった。

主人公の刑事、弁護士、大臣、首相に至るまで全て女性で、一般市民の取調べでは当たり前のように弁護士が同席していて、小学校では子供と親、教師の話し合いにカウンセラーも同席するなど、さすが北欧進んでる。
こういう何気ない描写からデンマークという国のことも知れてよかった。
あとデンマーク人男性のフッサフサの顎髭率の高さが異常(笑)
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