綾

この世界の片隅にの綾のネタバレレビュー・内容・結末

この世界の片隅に(2018年製作のドラマ)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

原作、映画版、どちらも素晴らしいけれど、ドラマ版もとっても良かった。

『ひよっこ』の岡田さん脚本、久石譲さん音楽、そしてキャストのみなさん…
視聴前から信頼度抜群で、最後まで期待を裏切らないでいてくれた。

実写であるがゆえに、よりリアルで、生々しく、恐ろしかったあの大きな雲…忘れられない。
幸子ちゃんと志野ちゃん、ドラマ版のオリジナルキャラクターもとても良かったなぁ。3人の支え合う姿に泣きました。(大好きな土村芳さんは今作も安定のかわいさ!!!)

そして何より、松坂桃李さん演じる周作さんの素晴らしさ………はぁ、尊い………。
周作さんは原作でも映画版でも本当に素敵だったけど、その周作さんを三次元で自然に表現した上に、より魅力的に演じた松坂さんにスタンディングオベーションを送りたい。心底最高でした。

あとやっぱり、脚本の岡田さんは人の温かさを描くのが抜群に上手な方だなぁ。
人と人との繋がり、ちょっとした優しさや思いやり、なんてことない日常の煌めき、そういうものに癒され涙した。

キャストさんやスタッフさんの実力や丁寧さが作品の隅々から感じられた、とても上質なドラマでした。

最終回は、水原哲さんが生きていた姿と力強い「生きるで!」に震えた。節子ちゃんの存在は、未来への希望の象徴だと改めて思った。病床に伏せるスミちゃん、帽子を被ったハルさんに胸が苦しくなった。
「負けんさんな、広島!」この世界の片隅に生きる、全ての人へのエールと受け取りました。
綾