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六本木クラスのJFQのレビュー・感想・評価

六本木クラス(2022年製作のドラマ)
3.5
ただの「平手信者」の感想、、
「神」は尾崎豊の生まれ変わりだと思っていたので(笑)、恋愛がらみな演技は得意やないんでは?と思っていた。けれどハーゲンダッツのドラマをみて「あれ、もしやいけるんか?」と思い、そして本作。そこでは自分の見たことのない「演技の引き出し」が開きまくっていた!で、気がついたら脳が溶けていた(笑)いやあ、自分はまだまだ信心が足りんなあと思いました(笑)
それはさておき。ドラマとして言うと、「まあ、これは韓国のヤツやし感」がうまく機能したのかなと思う。純粋に日本の作品としてみたら「なんで警察を辞めた緒形直人が『そこまでだ!』とか言うてんの?」などいろいろ言いたくなる(笑)でも、「まあ、これは韓国のヤツやし」で走り切れてしまったと。
(ここは、もともと”超展開ドラマ”の元祖だった「大映ドラマ」を韓国が輸入して、そこで発展した韓流ドラマ⇒韓国ドラマを今回また輸入して…という読み方もできるかもしれない)
けれど、それより面白いと思ったのは、こういうことで。今、90年代のトレンディドラマを観ても「恋の事ばっか言ってねえでちゃんと仕事しろよ!」みたいに思っちゃうと思う。でも同時に、トレンディドラマには、キムタクが「ちょっと待てよ!」って止めた後に、キュンキュンすることが起きるみたいな「微熱感」もあったと思う。そういうものが、この国には、もはや失われてしまった。
しかし「これは韓国のヤツやし感」を輸入することで、その「微熱感」を再生できたんじゃないかと。ここが一番興味深かったかなと思う。たぶん今、純粋に日本チームで作ったドラマに「I can fly the sky(wo)!」とか音楽を当ててたら「能天気やなあ」になってしまうと思う。でも、「韓国のヤツやし感」があるので、いけてしまっている。そのことによって、バブル崩壊後とはいえ、まだこの国にあった「何か起きるぞ感」が再生できていた。逆に言えば、韓国には、まだそういうエネルギーがあるんだと分かる。そこが一番、興味深かった。
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