ソラアユム

ペンディングトレイン―8時23分、明日 君とのソラアユムのレビュー・感想・評価

3.4
題名:ペンディングトレイン─8時23分、明日君と
鑑賞日時:2023年6月25日
鑑賞方法:NETFLIX
評価:3.4(MAX5.0)

『時空を超えて落ち込むんじゃないよ』
 

鑑賞期間:2023/4/23~2023/6/25
2023年21本目

≪良≫
 山田祐貴がとにかく良い。イケメン美容師で綺麗ごとを言わない現実主義者&皮肉屋だけど、実は熱いハートの持ち主という美味しい配役ではあるけど、彼の良さが際立っていた。

 杉本哲太も良い。家族からのけ者扱いを受けた中年サラリーマンだが1話から頭一つ抜けて面白い。サバイバル物ではありがちな世界が一変して頭のネジが飛んでしまったクレイジーなストーリテラーを見事に熱演。彼の物語の最後も心に刺さった。

≪悪≫
 キャラクター単体を褒めた感想で、お察しの方も多いと思うが、ストーリーは災厄級である。この脚本でGOサインを出したテレビ局には唯々呆れ果てる。

 地上波放送、SFタイムトラベル物という挑戦的な内容は買うが(物珍しさに見た次第)、人間ドラマも、SF作品としての側面も、恋愛やロマンスもすべてが最低水準である。

 美容師、消防士、体育教師、社長、ネイルアーティストなどあらゆる階層の社会人+高校生カップル+海外の人が偶然乗り合わせた電車の車両一台丸ごと未来の日本にタイムスリップするという設定は良いのだが、そこからストーリーは1ミリ程度しか発展しない。そもそも誰も死なないサバイバルで緊張感が出るわけがないだろう。『ウォーキングデッド』誕生から十数年後に製作されたドラマとは到底思えない生温い人間ドラマやコミュニティ同士の争いはお遊戯レベルも良いところだ。「やれるだけやってみよう」という何の根拠もないいい加減な最後の台詞が今作の全てを物語っている。人類の未来がどうなったのかを視聴者任せにしたのも呆れたが、杉本哲太にアレが届いている時点で確定しているのでは?

≪まとめ≫
 あの『君と世界が終わる日に』は頑張っていたと思える異常事態。上白石萌歌と古川琴音はお綺麗でした…


以上