EDDIE

クラウデッド・ルームのEDDIEのネタバレレビュー・内容・結末

クラウデッド・ルーム(2023年製作のドラマ)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

MCU『スパイダーマン』シリーズでお馴染みのトム・ホランドが主演のサスペンススリラー。
共演にアマンダ・セイフライド、エミー・ロッサム、サッシャ・レインと中堅から若手の実力派女優も名を連ねており、キャストを見るだけでも価値ある作品。

トム・ホランド演じる主人公のダニー・サリバンが、仲間の銃撃を庇って逮捕されるところからこの物語は始まります。
彼は何を隠しているのか、なぜそこまでして庇うのか。その真相が謎のまま話が進んでいきながらも、物語の大きな転換点となる第6話から全貌がわかってくる構成が見事です。

実話をもとにした某有名小説が原作となっており、メディアの情報発信や第1話から原作はオープニングで明かされています。
これ明かさずに進行した方が面白いとは思うんだけど、今どき原作はそんなに有名じゃないのかな。
自分が子供の頃とかはアンビリーバボーとかで特集組まれてたから結構有名な話。

トム・ホランドの演技の新境地が試されるドラマ。是非ともご覧ください。


▼𝕏に投稿した各話短評

◆ 第1話
“脱出”
トム・ホランド主演。「24人のビリー・ミリガン」を原案とした演技力が試される多重人格スリラー。
逮捕されたダニー・サリバン。彼は何を隠し、誰を庇っているのか。
過去と現在の二層構造でスリリングに描く。ハマりそう!

◆ 第2話
“聖域”
アリアナの発砲の代わりに捕まったダニー。彼の過去を明かす回想劇。
ダニーはイツァクの下で暮らすように。同居人のアリアナ。彼女と親友のような間柄になりながらも不安定さが気になるところ。彼女は何か隠している。ラストがこれまた驚き!

◆ 第3話
“殺人”
銃の贈り物は信頼と心配の証?
アナベルと仲良くなったダニーは彼女を守る手段として銃を入手。
ダニーを追求すればするほど深まる謎。ライアは捜査を淡々と進めていく。
にしてもなかなか数奇で苦しい人生だ。常に何かを警戒して生きるのは。

◆ 第4話
“ロンドン”
いよいよ面白くなってきた〜!
でも謎は深まるばかり。この緊張感の与え方が実に上手い。取り調べで延々と淡々と逮捕前の出来事を語るダニー。
突然人が変わったような行動をとる…捜査官のレイアは何もかも知ってるんじゃないだろうか。

◆ 第5話
“救いの手”
ダニーと母の思い出。
少年期の話をライアに問われ、語るダニー。彼には信頼する友人がいた…でももういない。彼らの間に何があったのか。
大好きな母との間に1人の男が介入。彼は救い主か、それとも悪魔か。
ダニーの人生は一変する。

◆ 第6話
“ライア”
ここで物語が大きく転換する。いわゆる起承転結の“転”だ。
アマンダ・セイフライド演じるライアがなぜダニーの尋問をすることになったかの経緯が描かれるエピソード。ここから繋がる第1話。なんて挑戦的な構成なんだ!一気に面白くなった!

◆ 第7話
“混沌”
ダニーは銃撃事件で罪を犯したのか否か。その根本が揺るぐエピソード。
ダニーに寄り添い味方でい続けるライアとそれを裏切るかの如く突飛な行動をとるダニー。いよいよ原作を知る人には興奮する展開になってきた。演出一つひとつがユニーク。

◆ 第8話
“再会の時”
「自分が自分で居続けることの大切さ」
各エピソードとの繋がりが明白になっていく。なるほど、そういうことだったかと。
原作知ってても全然楽しめる。それだけドラマの構成が巧い。
俳優トム・ホランドの豊かな表情演技が素晴らしい。

◆ 第9話
“家族の真実”
遂に公判が始まった。ダニーは発砲したのか?あらゆる可能性を踏まえた尋問が続く。そして呼び出される証人たち。検察側の問いは鋭くダニーの心を傷つける。
ダニーの母の証言が彼を救うか否か。事件は迷宮入りするばかり。ラスト辛い。

◆ 第10話
“判決”
「過去は序章だ」
そうやって自分の問題と向き合うダニー。
最終回としての盛り上がりには欠けていたが、ダニーの心理に丁寧に迫ったドラマだった。人間、何かに縋りたいとか逃げたい時はきっとある。わかり合おうと努力することが大切。
EDDIE

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