漱石枕流

レッスン in ケミストリーの漱石枕流のレビュー・感想・評価

レッスン in ケミストリー(2023年製作のドラマ)
4.2
オリンピックのカーリング競技を観ていたとき、ふと思った。「スポーツは物理なのだな」と。しかし〝料理は化学〟と考えたことはなかった。でも言われてみれば、確かにその通り! 化学変化のおかげで、食卓は豊かになるのだ。

科学者が料理番組のホストを務める——

とても斬新である。コメディー要素もあるけど、笑いは最小限に抑え、恋愛を絡めたストーリーが展開する。「生命の起源は?」という疑問に端を発した主人公の追求は「どう自分らしく生きるか」というテーマに直結していくのだ。

女性が虐げられた時代にもスポットを当て、恋人の死や研究を横取りされるという影に隠れてしまうことなく自分を世に羽ばたかせるエリザベスの生き方は心に沁みた。ブリー・ラーソンの演技や存在感もよかった。

[ドイツ語音声+日本語字幕]2024/02/07-15 Apple TV+


P.S. ちなみに私も小学生のときは化学が好きだった。当時は、試験管やビーカー、アルコールランプが遊び道具。よって、CH3COOHが酢酸のことを表す化学記号だというのも、すぐに思い出すことができた。
漱石枕流

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