ヨウジ(小関裕太)のミュージックビデオ撮影当日の朝、サイ(松岡広大)が姿を消した。すでにチェックアウトしていて電話もつながらない。実は、昨夜のうちにサイは出演辞退することを決めていたのだった。
ヨウジがホテルに到着してから、サイのぎこちなさを気にかけていたリュウカ(中井友望)。
「ヨウジとサイってなんかあったんだよね?」。
かつて大切な約束を交わしたヨウジとサイ。リュウカの言葉で思い出していたのは、そのときのサイの屈託のない笑顔だった。
サイに連絡を取り続けていたケイタ(太田将熙)とアキラ(溝口琢矢)。そして、サイを探すためにホテルを飛び出したリュウカ。ヨウジは幼馴染みたちを信じて、撮影に臨みながらサイが戻ることを待つ。
ホテルではミュージックビデオの撮影がスタートしていた。ヨウジと人気女優・東島透子(前田悠雅)とのキスシーンにヤキモキしていたチエ(清水くるみ)だったが、そのストーリーはまるでヨウジとチエの恋路を重ねたような展開で…。
一方、エキストラとして出演することになったケイタとアキラは、サイが戻ることを信じて時間を稼ごうと奮闘していた。
その頃、リュウカはサイを見つけ出す。その場所は小学校時代によく遊びに来ていた「秘密基地」だった。
幼い頃から、リュウカのことを妹のようにかわいがっていたサイ、そして役者になる夢をがむしゃらに追いかけるサイに対して密かにあこがれ続けていたリュウカ。
「サイの夢のために、私はいろんな想いを飲み込んだのに…」
リュウカの切実で素直な言葉が、サイの頑なになっていた想いを解いていく。
かつて時間を共にした母校をリノベーションしたホテルで、自分自身を見つめ直す時間をそれぞれに過ごす中で、幼なじみたちがたどり着いた“帰りたくなる場所”とは――。
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