ウシュアイア

TOKYOコントロール 東京航空交通管制部のウシュアイアのレビュー・感想・評価

3.3
フジテレビのCSで放送された東京航空交通管制部を舞台にした航空管制官のドラマ。

フジテレビ(関口大輔プロデューサー)は2008年に矢口史靖監督の『ハッピーフライト』の制作にタッチして以降、2010年代前半にはANAとタイアップして航空業界を舞台にしたドラマを作っており、本作もその一つである。『ハッピーフライト』、本作、続編の『TOKYOエアポート〜東京空港管制保安部〜』、『ミスパイロット』を見ると、かなり航空業界に詳しくなる。

航空管制官というと、空港の管制搭にいるイメージをするが、本作は所沢にある本州の東日本の空を飛ぶ飛行機の運航を管轄する東京航空交通管制部の話ということで、パソコンのモニターに向かって航空機の運航状況を把握して航空機とやり取りをするシーンがほとんどなので、航空機が映像としてあまり出てくるわけではないので、航空業界がテーマのドラマにしては割と地味だった。一方で、このドラマの続編として地上波で放送された『TOKYOエアポート〜東京空港管制保安部〜』は羽田空港管制塔を舞台にした作品で、こちらの方が実際に飛行機の側で仕事をしてるので、映像的には見ごたえがあった。

話としては、航空管制官の日ごろの仕事ぶりから時々起こるトラブル対応と人間模様を描いているお仕事ドラマ。主人公は川原亜矢子演じる有能だが性格がきつめの女性中堅管制官ということになっているが、あまり主人公が軸となって動く話は多くなく、主人公が主人公っぽくなく、群像劇の仕上がりになっている。次作と合わせると、時任三郎演じる主幹管制官の方が主人公っぽい。

こういう地味だけど骨太のお仕事ドラマは最近少なくなってきている気がする。
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