この作品をチョイスした理由はふたつある。ひとつは国際空港を舞台にしている点。若い頃、よく海外に出かけていて、空港という場所がとても好きだったから。
ただ、この作品は舞台が物語の焦点にあるのではなかった。ネタバレしない範囲で書くと、この作品は単なるロマコメではなくSF要素があり、主人公の左半身にある秘密を表面化させるのに(保安上の問題が問われるという理由で)空港が適していたからだと思う。
そしてもうひとつの理由は、(これがいちばん大きな動機なのだが)もともとペ・スジがヒロイン役にオファーされていたという話を聞いたからだった。たしかに〝酔った客を回し蹴り〟する役には彼女の方が適任だっだろうと思わせる(笑)
ちなみにこの点においては、回し蹴りするシーンは必要だったと思うと同時に「高校時代にいじめられていた女性がそんなことをするだろうか?」というキャラクターの統一感のなさを感じた。この辺は他の韓ドラ作品にも見られる弱点だと思う。
それでも全体としてはおもしろかった。空港職員の仕事についてきちんと触れていたし、ロマコメとしても成り立っている。その点は満足かもしれない。
ただ、スヨンの心情が最後まで理解できなかったのと、あと結末の展開にも疑問が残った。
つまり、私はこう考えたのだ。「彼と同じような障害を持ったひとがこのドラマを観たら、果たしてどう思うだろうか?」と。もっと現実的にこの物語を終わらせた方がよかったのではないか、という気がする。
[オリジナル音声+日本語字幕]2022/06/13-30 Disney+