なっこ

ラブリー・スター・ラブリーのなっこのレビュー・感想・評価

ラブリー・スター・ラブリー(2018年製作のドラマ)
3.1
そもそも才能や運って奪われたり奪ったりするものなのかな。

自分自身に与えられるはずだった恩恵が他人にばかり与えられて自分には回ってこない、そんな風に他人を恨んで生きることは大変だ。嫉妬や被害妄想ってそんな風に生まれてくるものなのかもしれない。韓国にある“恨”の感情、それがよく分かった気がする。

生きている人間の意見よりも、死んだ人の怨念の方が幅をきかせるのは、そもそも幽霊が抑圧された人間の報われなかった願望に等しいからではないか。生前その人が叶えたかった想いをようやく死後まわりの人が聞いてやる、そんな構図が見え隠れする。だからこのドラマに出てくる幽霊は怖くない。目的がはっきりしてるから。でも、だからこそ、その意見はちゃんと生きてる間に聞いて叶えてあげようよ、という気分になるけれど。

すっごい不運に見舞われても自分を見失わないヒロインはかっこいいな。嫉妬で敵意剥き出しのライバルに蔑まれても、怯えないで、なんて言って黙らせてしまうところも見倣いたい。そして、ふたりを守ってくれてた御守りをあっさり海に捨てるっていう展開にも驚いた。じゃあ、幸運を運んでくれていたあれは何だったんだって。いまいちこのシナリオの約束ごとについていけないところもあったけれど、8年ごとに出会う運命にあるふたりがその運命を分かち合っていくというstoryはロマンティックで素敵だった。

そしてヒロインを見守る役の一途な年下男子も可愛くて癒される。子犬系男子。あんな瞳で見つめられたい。あなたが幸せでいることが私の幸せ。
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