アンナチュラルの2の情報・感想・評価

エピソード02
死にたがりの手紙
拍手:355回
あらすじ
ミコト(石原さとみ)らUDIメンバーは警察の依頼により、集団練炭自殺の現場に出向く。 そこには4人の遺体があり、刑事の毛利(大倉孝二)は事件性がないと主張するが、ミコトは解剖することを決める。 解剖の結果、3人は一酸化炭素中毒で自殺と断定された。ところが、ひとりの少女の死因は“凍死”であることが判明。さらにその少女の胃の中から、解読不可能なダイイングメッセージが発見される。間違いなく事件であると確信したミコト、六郎(窪田正孝)らUDIメンバーは、所長の神倉(松重豊)に止められながらも、身元不明の少女が残したメッセージの意味を必死で解読しようとする。そんな中、ある理由から突然ミコトは六郎を温泉に誘う。温泉地へと向かったミコトと六郎は、驚くべき事実を突き止める。 だが、そんな2人を絶体絶命のピンチが襲う!! 集団自殺に見せかけた事件の真相とは一体?
コメント180件
Shion

Shion

このコメントはネタバレを含みます

第1話が『アンナチュラル』という物語のチュートリアルだとするなら、こちらは主人公:三澄ミコトのチュートリアルとも言える第2話:「死にたがりの手紙」。 このエピソードは身元不明遺体、死因の偽装など所謂ミステリーらしい謎解き要素が多く含まれ、ドラマとしてのカタルシスも感じやすい。六郎とミコトが実際に現場に出向いて調査し、謎を解き、真犯人に命を狙われる。そこから中堂のアシストによって、すんでのところでもう一人の行方不明被害者と共に命が救われる物語の運びは、ミステリーの王道展開だ。 準レギュラーとして西武蔵野署の刑事毛利と向島も現れ、いよいよレギュラーも揃ってドラマが本格的に動き出した回と言える。 前話がありがちなミステリードラマへのカウンターとして作られたとするなら、こちらは敢えて王道の展開をなぞって作った回であるとも言え、その上であくまで視点は常に被害者の側にある。加害者である犯人の大沼にはほぼ台詞はなく、逮捕のシーンもミコトたちの救出とは別カットで静かに展開される。動機も生い立ちも、被害者への感情も描かない。 王道のミステリーでありながら、徹底して犯人を透明化して描くことで、この第2話でも第1話に引き続き『アンナチュラル』の方向性や見せ方を明示している。 第1話でもそうだったが、物語中にさりげなく社会問題を入れてくるそのバランス感覚が野木亜紀子氏の脚本の巧みさで、今回は《毒親問題》を挿し込んでくる。 行き場をなくした子供たちを被害者として描き、その声が親たちに届いていないという描写を入れることで、彼らの声が届いたのは死者を視る法医学者にだけだったという皮肉。そして、その声を利用して食い物にする加害者の存在にも警鐘を鳴らしていく。 毒親についても、被害者たちの口からそれを語らせるのではなく、あまりにも当たり前に“そこにあるもの”として描く。凡百の脚本だと、生前のミケちゃんや花の回想で、親へのお気持ちを台詞として語らせてしまうだろう。そうしないからこそ、逆にこのドラマはよりいっそうテーマについて考えさせるものになる。 主人公であるミコトの過去……《一家人中:マーダー・スーサイド》=身勝手な人殺しを描いた上で、そんな娘を所有物のように扱う花の母親の姿を描く。そこでミコトが感情的に語ったあと、「子を持つ親の気持ちを蔑ろにして」と神倉所長に対して謝ることが出来るのも非常に良い。この一連のシークエンスだけで、ミコトという人間の強さと優しさが充分に伝わる。更に、神倉所長がミケちゃんのご遺体を自身の娘に重ねることで、一方的な毒親論や批判に終わらず、親側の視点も入れてきているのが野木脚本らしいバランスで、登場人物や物語世界が“生きている”。 そうしたエピソードありきで、前話で結婚が破談になったミコトと夏代が2人で外食をするシーンを描くのも対比として効いていて、ここでミコトにとっての“本当の親”というものを見せる。 これで、ミコトの強さや、ラストで六郎の言う「三澄さんって絶望しないんですかね」に説得力が生まれる。ミコトが絶望しない背景には夏代や三澄の家の存在があることを描くことで、毒親論へのカウンターにもなっているのだ。このシーンでの夏代との会話が謎解きのヒントになっているのも巧い演出だ。 この積み重ねがあればこそ、ラストシークエンスの、冷凍車に六郎と閉じ込められる際の会話も意味を増してくる。 「人間は意外としぶとい」という言葉で、ミコトは六郎の想像した美談を否定する。彼女がただ一人生き残った物語の背景は、ただ単純に睡眠薬があまりにもまずくて吐き出した、燃える練炭が熱くて部屋から出た、という子供らしい理由でしかないのもリアルだ。美談よりよっぽど納得できる、“たまたま死ななかった”理由。 これは後の第8話で神倉所長が語る「人間はバチなんかで死ぬんじゃありません。たまたま生きてて、たまたま死ぬんです」という言葉にも繋がり、それはこの『アンナチュラル』全体のテーマでもある。法医学は、学術的に“死の理由”を探る。彼らはその道のプロとしてご遺体に付き合っている。それが結果として、正しく被害者の声を聞く物語に繋がるのだ。 「明日の夜空いてる?」「明日何食べよっかな」 第1話での「そんな気分じゃないから食べるんです」から繋がる、食べること、根源的な生への渇望とそれを肯定する言葉が、ミコトを支える強さで、恐らくその価値観を彼女と共に育てたのが三澄の家での夏代との関係だったのだと思う。 このエピソードが、ミケちゃんの胃の内容物と、生きたまま飲み込んだダイイングメッセージによって解決するのも、その表れであり、その後のエピソードでも、解剖した際の胃の内容物による判断が法医学においてもかなり重要であることが語られる。 連続ドラマ第2話で主人公の過去と現在の人間性をほぼほぼ語り切ってしまうその無駄な引っ張りのない潔い脚本が非常に気持ち良い。 ミコトが叫ぶ 「生きてる時も助けられずに死んでからも見なかったことにするんですか?」は、解剖件数の少なさや、警察すら事件を“事件化”したくないことに対して法医学で抵抗していく矜持が感じられ、ミコトのキャラクターを印象付ける。 「絶望してる暇あったら、うまいもん食べて寝るかな」 は、後々まで残る『アンナチュラル』でも1,2を争う名台詞で、ミコト自身を表す言葉。第2話にもこうした最高のパンチラインが用意されている。連続ドラマで、毎話必ず名台詞が飛び出す脚本が書けるのはそれだけでもすごいことだ。 「スマホの現在地は?」 「ガラケーなんです」 「信じがたい」 といったミコトと中堂の漫才も第2話にして既にこなれてきているが、まだまだ二人にも距離感がある。ここから8話かけて変化していく二人の関係にも注目だが、この時点でミコトが“法医学者として”しっかりと中堂を信頼しているのがわかるのも良い。ミコト自身が優秀だからこそ、あの土壇場の状況で中堂なら自分と六郎を見つけられるはずと信じているのだ。 このエピソードでは中堂とミコトの対比構造も描かれていて、中堂は六郎が見ていたミコトの過去の事件に対し、「今頃犯罪者になってるかもな」と語り、絶望に対して、中堂は怒りと復讐という道を選ぶ人間であるということがさり気なく描かれている。その上で、「クソ親に殺されかけた」と心中に対して“殺人”という言葉を使う見解は一致してもいるのだ。 ミコトと六郎に対比するように語られる、ミケちゃんと花の最後の会話。ミケちゃんは最後まで花を守ろうとした、それをミコトの口から「すごいなぁ」と語らせ、彼女の「白夜が見たい」という夢を花に託す。死者の物語である『アンナチュラル』のラストに流れる米津玄師氏の「lemon」とともに、静かに終わるラストも溜まらない。 ここから物語は様々な不自然死を描いていくが、この第2話でのミケちゃんのご遺体はその後第8話でもそのまま身元不明遺体としてUDIラボに保管されていたりと、物語の連続性と死者への弔いがしっかりと表現されている。彼女の両親がご遺体を引き取りにくることは、もしかしたらもうないのかも知れない。 それでも彼女は花の“友達”として、花を救った恩人として、花といつか白夜を見に行くことが出来るはずだ。「lemon」を聴いていると、そんな風に思いを馳せることが出来るのだ。
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餓狼

餓狼

「絶望してる暇があったら美味いもん食って寝るかな」 俺に足りないマインドすぎる
たけ

たけ

絶望している暇があったら うまいもん食べて寝るかな
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ダイフクチャン

ダイフクチャン

このコメントはネタバレを含みます

「絶望してる暇があったら、うまいもん食べて寝るかな。」
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結局カレー

結局カレー

このコメントはネタバレを含みます

「刺す?刺しとく?」 「今やめとこっか。警察いるからね。」 「科捜研は常に順番待ち。」 「沢口靖子は忙しいの。」 「生きてる時も、助けられずに死んでからも見なかったことにするんですか?」 「絶望してる暇があったら、うまいもん食べて寝るかな。」
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ny

ny

絶望してる暇があったら美味いもん食べて寝るかな かっこいいマインド 今も 過ぎたことは仕方ない、じゃあどうする?って考えかたではあるけど 絶体絶命になったら普通に取り乱しそう
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おでこ

おでこ

このコメントはネタバレを含みます

「絶望するには十分だ」と殺されかけた子(ミコトとは知らない)が犯罪者になってるかもと考える中堂と、「絶望してる暇があるならうまいもん食べて寝るかな」というミコト。 私は当時この回が放送されて以降、どんなに疲れても悲しくても必ず次のご飯何食べよう?と美味しいご飯のことを考えるようになりました。放送から7年、振り返ってみれば行きたいご飯屋さんや食べたいご飯、たくさん考えていたら絶望する暇なんてなかったのかも。
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えり

えり

鑑賞日:2025年9月14日
そう

そう

想像の10倍くらいしっかり絶体絶命でびびった
ろっこつ族

ろっこつ族

2話で一気に引き込まれた
kaa2899

kaa2899

絶望してる暇あったら美味いもの食べて寝るかな(かっこいい)
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しめさば

しめさば

このコメントはネタバレを含みます

コンテナごと沈められるの怖すぎる 中堂よ…
からしめんたいこ

からしめんたいこ

このコメントはネタバレを含みます

練炭自殺 自殺サイト 1人だけ凍死 鹿肉オリジナルカレー味おにぎり トラックごと湖に落とされる ミケ、花 ここを出て白夜を見に行く マスゴミ 絶望してる暇があったら美味いもん食って寝るかな くべはネズミだった
Vol2

Vol2

まだ面白さがわからない
sames

sames

このコメントはネタバレを含みます

ネカマの自殺サークルで偽装自殺で殺された真相解明。今回も色々都合の良い展開目白押し、セリフもダサい!最後に、UDIに情報を流出させているネズミがいると判明、新人?はミスリードでしょう
りゅか

りゅか

久部、可愛い後輩かと思ったら。 ミコトと2人、冷凍されちゃう回。 死にたいと思っても無理心中は違うんだよねぇ。 マスゴミがウザい。
マホガニー

マホガニー

2話にしてミコトの過去というカードを大胆に切ってきた lemonの流れるタイミングで叫ぶ
野木亜希子さんの才能が光ってる回だな〜一瞬も油断できないし予想もつかなくて面白すぎる。 果たしてこの先どうなるやら……
ゆーかり

ゆーかり

このコメントはネタバレを含みます

みことが名言言う時のポロン♪でドラマ版子宮恋愛を思い出してしまう。 キャラ設定開示と次回への引きがうまい。子ネズミなんだ? コレ広義のお仕事ものなのかな、やっぱり専門知識は脚本を助く 現代舞台でこんなピンチ演出できるのすごいな
y

y

第2話 死にたがりの手紙 ミコト(石原さとみ)らUDIメンバーは警察の依頼により、集団練炭自殺の現場に出向く。そこには4人の遺体があり、刑事の毛利忠治(大倉孝二)は事件性がないと主張するが、ミコトは解剖することを決める。解剖の結果、3人は一酸化炭素中毒で自殺と断定された。ところが、1人の少女の死因は“凍死”であることが判明。さらにその少女の胃の中から、解読不可能なダイイングメッセージが発見される。間違いなく事件であると確信したミコトらUDIメンバーは、所長の神倉保夫(松重豊)に止められながらも、身元不明の少女が残したメッセージの意味を必死で解読しようとする。そんな中、ある理由から突然ミコトは六郎(窪田正孝)を温泉に誘う。温泉地へと向かったミコトと六郎は、驚くべき事実を突き止める。
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あっぷるぱい

あっぷるぱい

面白くなってきた~👏🏻💎
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hikarinokomama

hikarinokomama

2話で死ぬかと思ったぁ。。。 冷静な判断と食い気が大事!? 『臨場』と沢口靖子さんは、忙しい。。。 ミコトの過去と久部の正体が判る回。
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サンライズ

サンライズ

水没しているトラックの荷台に閉じ込められ、少しづつ空気がなくなっていく状況で、正気を保てるおふたりを尊敬します。
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jinyo

jinyo

このコメントはネタバレを含みます

絶望してる暇があったらうまいもん食べて寝るかな
kojikoji

kojikoji

面白い。最後まで観れそうです。
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ノットステア

ノットステア

このコメントはネタバレを含みます

第2話 死にたがりの手紙 ◯アマプラ紹介文 2018年1月19日 45分 13+ 集団練炭自殺の遺体を解剖したミコト(石原さとみ)らは、1人の少女だけが凍死であることを突き止める。その上、解読不可能なダイイングメッセージも見つかり…。 観た日∶2025/4/7 感想 犯人がしょーもない。困ったら人を殺して解決しようとする浅はかさ。そこがリアルなのかもしれない。共感できる動機を持つ犯人ばかりじゃつまらんしね。 あらすじ 第1話の最後に、六郎は誰かと電話しており、ミコトの過去をほんの少し知る。ミコトは養子であり、もともとは三澄ではない。家族が一家心中し、その生き残りだと知る。 ミコトと六郎と東海林は、集団練炭自殺の現場に呼び出される。六郎は一家心中と聞き、ミコトのことが頭によぎり、動揺する。 家族ではなく他人が集まって自殺。警察によると事件性なし。 ミコトは少女の遺体のみ凍死であることに気づく。事件性あり。解剖。胃の中からダイイングメッセージを見つける。 凍死少女の両親かと思われた人が来るが、人違い。ミコトはその両親に対して、子どもを自分の所有物のように考えていると感じる。一家心中という言葉も良くないと言う。「murder-suicide」。「殺人と、それに伴う犯人の自殺」。一家心中する大人が子どものためと考えるのはおかしいと指摘する。 神倉所長はこれでこの事件については打ち切りだと言う。 凍死少女の髪の毛に付いていたのは塩。海水より2倍の濃度。そこから推測し、ミコトと六郎は温泉街へ向かう。 怪しい冷凍車を見つけ、その中を調べる。2人は冷凍車の中に閉じ込められる。冷凍車の中でダイイングメッセージの紙の切れ端を見つける。少女「ミケ」が「花」という少女と共に監禁されていたと判明する。 ミコトはUDIに電話。出たのは中堂。状況を説明。 冷凍車が水中に沈められる。その水の成分を分析。 神倉所長は警察に連絡。中堂は場所を特定する。 ミコトは明日、美味しいものを食べに行こうと六郎と約束。 間一髪で救出される。 犯人逮捕。花が無事に保護される。 ミケは火葬される。
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氷頭

氷頭

「絶望してる暇があったらうまいもん食べて寝るかな」
Rona

Rona

「絶望してる暇あったら、美味いもん食べて寝るかな。」
食べる?っていいよな
どうたく66

どうたく66

このコメントはネタバレを含みます

すげー。犯人に冷凍庫に閉じ込められて池に落とされるとか。本格的に事件に巻き込まれてるじゃん。っていうかナンバープレート外したって車体番号とかからバレるでしょって思ったけど。 窪田正孝がいい人かと思ったら週刊誌が潜り込ませたスパイなんだと言うことがわかり始めたところで、次回につなぐなんてずるい。
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