まるちよ

デイ・シフトのまるちよのレビュー・感想・評価

デイ・シフト(2022年製作の映画)
2.5
表は冴えないプールの掃除人(ジェイミー・フォックス)、裏ではヴァンパイアハンターの主人公が、「お金儲け」のために組合の助手?(デイブ・フランコ)と奮闘する話。
とてもシンプルで分かりやすく、肩の力を抜いて楽しめた。

ウェズリー・スナイプスの「ブレイド」のように組織的にヴァンパイアが世間に潜んでいる世界観で、それはハンター側も同様となる。
「組合」と呼ばれるハンター組織は普通の会社のように、上長が居たり、総務(牙をお金と交換してくれる)が居たりとなんだか世帯臭くて良い。

他のヴァンパイア映画の悪役と違って、デイシフトの悪役は世界滅亡みたいなことは企んでおらず、あくまで身内の復讐がメインとスケールが小さいイメージ。
日焼け止めを量産してる、というのもなんだかしょぼくて和んだ。
主人公は娘の学費のため、悪役は娘の敵のため、と庶民派。

ヴァンパイア側に階級的な設定を付けたせいでイマイチ良く分からない点が多かった。
ウーバーヴァンパイアが上位で、使い魔が下位?噛まれて変化したヴァンパイアと使い魔は何が違うのか?など。
使い魔に噛まれても変化はしないのか?(スヌープドッグが変化しなかった原因?)という点はかなり見ていて混乱した。

上記のような細かな疑問点やスケールの小ささを補って余りあるド迫力のアクションシーンはこの映画最大の売りだと思う。
主人公、いきなり強くなったセス、お前誰だよって感じの女ヴァンパイアの3人で戦うシーンも良いんだけど、やっぱ中盤の双子?兄弟が一番良かった。
銃弾を空中でリロードして発射するシーンはジョン・ウィックでもお目にかかれないアクションだった。

デイブ・フランコは今思えばグランド・イリュージョンでしか見たこと無くて「誰だっけこの人?」って感じだったけど、若手として存在感あるし今後がとても楽しみ。
かなりお笑い寄りのキャラクタとして出演してるけど、シリアスな演技も見てみたいところ。

ちょっとグロ要素があるけど老若男女にオススメできる爽快アクションホラー映画。明るいブレイドとしてぜひシリーズ化して欲しい。
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