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アダム&アダムのmaroのレビュー・感想・評価

アダム&アダム(2022年製作の映画)
4.0
2022年日本公開映画で面白かった順位:20/98
  ストーリー:★★★★☆
 キャラクター:★★★★★
     映像:★★★★★
     音楽:★★★★☆
映画館で観たい:☆☆☆☆☆(配信で鑑賞)

宇宙に、タイムトラベルに、ド派手なバトルに、笑いに、涙にと、個人的には大好きな映画だった。
映画館で観れないが本当にもったいないぐらい。

正直、既視感はメチャクチャ強い。
『ターミネーター』シリーズや『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズを始めとした、往年のSF映画の要素を余すことなく取り入れている。
なので、目新しさというのはほとんどないし、人によっては「またこの手の映画か」と食傷気味になるのもうなずける。

でもやっぱり面白いんだよね。
ベタをきちんと作り上げられるのすごいと思った。
タイムトラベルによって引き起こされた過去の自分との出会い。
そのおかげで少年時代の自分に伝えられる後悔。
亡くなった父(マーク・ラファロ)との再会。
こういう夢のある設定は、もともとそういうのが好きってのもあって引き込まれちゃうわ。
その中に、スリリングなアクションや大迫力の映像など、外さない要素をこれでもかと詰め込んでくる。
さらに、またいい具合の笑いと涙で仕立て上げるんだよ。
何気ないセリフのやり取りの中に笑いの要素を散りばめたかと思えば、終盤の父親との会話は、涙なしには観れなかった。

そして、僕がこの映画の中で何が一番好きかと言えば、中年の自分と少年の自分がいっしょに冒険するっていうところ。
同じ人物なのに、凸凹コンビ。
中年のアダム(ライアン・レイノルズ)は大人なのにちょっと抜けてて。
少年のアダム(ウォーカー・スコベル)は子供なのにちょっとませてて。
誰しも子供の頃は、自分の気持ちに正直で素直だと思うけど、大人になるにつれてそういうのは薄れてきちゃうよね。
そんな対比を感じさせつつ、ラストで中年アダムが少年アダムに言った「おまえは俺の一番いい部分だ」っていうのは、最大の自己肯定だなって感じた。

あと、個人的な好みだけど、デッドプール、ハルク、ガモーラなど、マーベル俳優が揃っているのも推したいポイント(笑)

そんなわけで、ベタすぎる内容ではあるものの、興奮と感動が詰まったSFアクション映画ってことで、ぜひオススメしたい映画でした。
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