ねまる

アウトフィットのねまるのレビュー・感想・評価

アウトフィット(2022年製作の映画)
3.9
マイベスト映画のひとつである『イミテーション・ゲーム』の脚本家、グレアム・ムーアの初監督作。
実は決まった時から楽しみにしてたのに、配信スルー。ようやく日本でも見れました。

シカゴの街角にある仕立て屋さん(仕立て屋っていうと怒る、本人曰く裁断師)で起こる、ワンシチュエーション、サスペンス。

お店の中の場面以外のカットがないという、映画としては挑戦的な演出でも、スーツが出来上がっていく過程と並行させて進める物語展開や、最小限でありながら、新たに登場するキャラクターにより、あっという間の100分。この短さもいい。

マーク・ライランスがナレーションを入れながらスーツを作る映像だけでも、じっと見ていられる、上質な映像。流石の名優です。
そして、こちらも名優、サイモン・ラッセル・ビール。2人が対峙して話す場面の贅沢さ。
マーク・ライランスの顔に刻まれた細かい皺の動きと、サイモン・ラッセル・ビールのちょっとした動きから圧を感じる表情。濃密でした。

真実が明らかになっていくに連れて変わっていくジョニー・フリンの立場が面白くて、なんだか憎めない奴に変わってしまう。

小規模なプロモーションになってることが残念。こんな感想であれですが、、、良かったら観てね。
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