ねまる

ディケンズのニコラス・ニックルビーのねまるのレビュー・感想・評価

3.6
チャールズ・ディケンズ。
イギリスの有名な作家、ハリー・ロイドのご先祖さまくらいの認識しかない私の学の無さ。
それでもDWのディケンズ回で、「エドウィン・ドルードの謎」に触れて、犯人はゴーストにするんだ、という台詞を聞いた時に、実際に出てこないのは未完だもんね、と分かった時はニヤリとしたりね。
学なんていつまでも無いんだけど、こういうニヤリがあると幾つになっても学んでいたいなと思うよね。

本題。

ジェイミー・ベルが観たくて観てもお釣りがくる流石のジェイミー・ベル。世の中に過小評価されている俳優は山ほどいても、私はこの人を思い浮かべると思う。
体は弱いが優しく純粋なスマイク。
主人公はチャーリー・ハナムでヒロインはアン・ハサウェイでも、この物語は2人の恋物語では終わらず、逆境にも負けず、正しい心を持ち続けることを描いていると思う。だからこそ、各登場人物という縦の線を横で結ぶようなスマイクが大事なキャラクター。
この時でリトル・ダンサーの2年後、まだ15.6歳の頃。とても上手い。

アラン・カニング、ジム・ブロードベンド、ティモシー・スポールなどベテランキャストが脇を固め、
そして最後はチャーリー・プラマーにもっていかれる。

「強くいることに疲れた」
「僕もだ、これからは一緒に助け合おう」
その言葉がどれだけお互いの支えになるか。
主軸に沿った上だからこそ、この台詞と、この結末が幸せに思えた。
ねまる

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