みかん

RRRのみかんのネタバレレビュー・内容・結末

RRR(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

最高すぎた・・・!!!
映画という、最高に楽しいエンターテイメントを本気で満喫できた濃密な3時間でした!

本作は評判良いしずっと気になっていたものの、3時間の超大作になかなか重い腰をあげれてなかったけど、もっと早く見れば良かった・・・!
めちゃめちゃ良かった!!
すでにもう一回見たくなってます。

私はパンフレットはすぐ溜まっちゃうからかなり厳選して買うようにしてるんですが、本作は見終わってすぐの爆上がりテンションで迷いなく購入しちゃいました!

ストーリーは古典的ではありながら、魅せ方がずっとぶっ飛んでいて、派手で豪快!!
イギリスに植民地支配されているインドが背景にあり、国や家族を失い人の尊厳を踏みにじられる彼らが、不屈の精神で国や民を守り戦うことを諦めず立ち向かう姿に圧倒される。
実在した革命家二人が元になっているらしいので、支配からの解放と自由を求めて戦う話ではありますし、時代背景上イギリス側がかなり悪として描かれていますが、本作は戦争や政治的な善し悪しや人同士の戦いを止めようとか、そういう道徳的なことを問う作品ではないと思う。
これらの概念を一旦取り外し、史実をもとにエンターテイメントに振り切った二人の男の友情と勇姿を劇中の熱量に身を任せて見届けば最高に楽しい!!!

もう、何を置いてもラーマの兄貴が最初から最後までかっこよすぎて、こっちまで血湧き肉躍らされまくりでした!
ただ、ずっと本当の自分を内に秘めて孤高に悩み戦うラーマが辛すぎて、決裂したまま終わらないよね?ラーマ死なないよね?ってハラハラしながら見てたら、最後にビームがラーマを救いだすって決意したシーンで涙腺決壊した。。。
ビームも決して跪くことなく、そんな姿がラーマの希望になり迷いを吹き飛ばしてくれて、二人の男の魂の繋がりに心臓を鷲掴みにされた気分です。

好きなシーンを挙げたらきりないけど、2人の出会いのシーンからぶち上がり、
序盤のパーティーでラーマが銀のトレイを蹴りあげドラム叩いてダンス対決始まるとことかも最高すぎてたまらんかった!
ビームが城に乗り込んできて猛獣解き放つシーンも、こんなん見たことないってわくわくでニヤニヤが止まらなかったです!
ビームの公開処刑のシーンの力強い歌とそこに希望を見いだすラーマの眼差しも良かったなぁ。

とりあえずパンフレット読んで浸りたいと思います。
感想は追加するかもです。

2022.11.29 追記
さっそく2回目みてきた!
かっこよすぎて、面白すぎて笑っちゃう。
どこを切り取っても肉体的にも魂的にも美しいシーンばかり。
2回目でも全くダレず、むしろストーリーわかってるから詳細に見れて初回と同じくらいのテンションで楽しめました!
2022年見た作品の中で、いや、ここ数年で一番かも。
この熱量もって見に行けるのボヘミアンラプソディー以来かも。
今年はブレット・トレインが個人的ヒットだったけど、それを越えてくる作品にここにきて出会ってびっくりしてます。
これだから映画は楽しい。
最高です!

タイトルの「RRR」は「Rise(蜂起)」「Roar(咆哮)」「Revolt(反乱)」の頭文字。ただ、一説によると、監督のS・S・ラージャマウリ(Rajamouli)、主演のラーム・チャラン(Ram Charan)とNTR Jr.の名前にある「R」を重ねた仮タイトルとして企画がスタートしたという話もあるらしい。
タイトルからエンドロールまでこの作品に詰まった愛を感じられてたまらんです。
主人公二人は実在する革命家がモデルである一方で、インドの二大叙事詩と称される「ラーマーヤナ」と「マハーバーラタ」からも神話的な要素がふんだんに盛り込まれてる。
ラーマは「ラーマーヤナ」のラーマ王子、ビームは「マハーバーラタ」の五兄弟の次男ビーマのイメージも重ね合わせてる。シータはラーマの妻。

ラーマの牢獄での台詞も「マハーバーラタ」に出てくるクリシュナの教え「バガヴァッド・ギーター」からきてるとのこと。
"あなたの職務は、行為そのものにある。
決してその結果にはない。
行為の結果を動機としてはいけない。
また、無為に執着していはいけない。"
*上村勝彦訳『バガヴァッド・ギータ―』(岩波文庫1992年)第2章47節

2022.12.02 追記
BLACKHOLEの配信で本作の特集を見ました。
インドは多言語国家であり、それぞれの言語にそれぞれの映画産業があるっていうのも初めて知りました。
よく聞くボリウッドはヒンディー語映画のことで、本作はテルグ語映画トリウッドらしい。
根深いインドの歴史や神話が絡んでくるため本作はエンターテイメントとして大絶賛されている一方で、現代と地続きの話であるからかこそ、ヒンドゥー至上主義の圧力問題とか、武器を手に入れることで綺麗なハッピーエンドを迎えるところとか(エンディングも非暴力・非服従を唱えたガンディーやネルーもいないとか)、今の世界情勢においてモヤモヤした違和感を感じる人もいるっていうのは確かに理解できるなと。
劇中でもビームの歌を聞いてラーマがビームの気持ちが武器にかわるって考えを改めるシーンもきちんと描かれてはいましたが、だからといって武器を持たずに戦えるわけではないし、インド解放に向けた戦いがあったのは事実だし、国のために活躍した活動家の方針も様々で非暴力とは逆に戦おうとした人達もたくさんいたわけだから、私は振り切ったラストの戦いも楽しめたので、ここはそういう戦争倫理的な見かたをせず切り離して楽しめましたが。。。
非暴力という理想を否定するわけじゃなくてね。
映画と歴史上の人物や史実がイコールではないことを理解するも大事だと思いました。
あくまでフィクションってこと。
本作は『イングロリアス・バスターズ』にも影響を受けたって監督も言っていたので、こちらもいつか見てみたい。
映画を通じて学べることはたくさんあるし、史実をちゃんと知るきっかけにもなります。
インド史に触れる機会なんてなかなかないから、こういう映画を通して異文化や歴史を知るきっかけにもなって勉強になりました!
まだまだわかってないことばかりだし、知りたいって思わせてくれる作品ってすごいなと単純に思いました。
パンフレットの解説もすごく勉強になりましたし。

ただ、そんなこと抜きにして伝わる想いや熱量のある作品ってことに間違いはない!
「汎インド」にしろ、本作が世界規模に公開されたことだって、こんなに世界的ヒットしているのを見ると、異なる文化圏に作品を送り出したラージャマウリ監督の伝えたいことは確かに広がっていると思いました。
私も 布教のために友達も巻き込んで明日もっかい見に行きます!

2022.12.03 追記
3回目みてきた!
ビームがラーマ助けるときに叩く音のリズムがナートゥのドラムってことに今さら気づいた。熱い!

2022.12.05 追記
4回目!
たぶんあと一回くらい見納めに行くかも。

2022.12.07 追記
見納めにもっかい!
先日誘って一緒に見たお友達もはまってくれてまだまだ引きずってます。。。

2022.12.19 追記
結局友達とさらに2回見た!
なんやかんやロングランだよね。
先日、ついに日本で公開されたインド映画興行収入が1位になったとのこと。
おめでたい!

2022.12.28 追記
時間あったから年内最後の映画〆に行ってきた。
朝9時台開始でしたが、以外と朝早くても人が結構入っていてびっくり。
年明けもまだやりそうだな。

2023.01.08 追記
年明けさらに2回見てきた✨
自分でもこんな夢中になってることにびっくり。
さらにびっくりなのが何回見ても面白いが減らないってこと。

2023.01.30追記。
何回目かな。さらに追いRRR。
熊本では公開劇場も増え、1日の上映数も増えてました。

2023.02.10追記
第95回アカデミー賞ノミネート記念のポストカード貰いました✨

2023.03.21追記
友達と、熊本ピカデリーのライブ音響上映に行ってきた!初の試みらしい。
一番大きいスクリーンでしたが、ほぼ満席。
上映終了後には拍手もおきてましたね。
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