BROOK

百花のBROOKのレビュー・感想・評価

百花(2022年製作の映画)
3.5
鑑賞日:2022年9月9日
パンフレット:990円


母を、許せるのか――?


原作未読。

いやはや、なかなかツラい映画という感じかなぁ…。
予告編からはストーリーが全く予想出来ないというか…
本編を観て、そういう映画なのか、、、と納得。


主人公の泉を演じた菅田の演技も良かったが、母親の百合子を演じた原田さんの演技はやはり大御所だけあって、存在感抜群。
若かりし頃の百合子も原田さんが演じているものの、違和感無し。
ちょっと北川景子さんみたいだった。


映画は、百合子がピアノを弾いているシーンから始まります。

途中で演奏を止めてしまう百合子。


久しぶりに息子の泉が家にやって来るが、母の姿は無く…
スマートフォンも置きっぱなしになっていた。

母の行方を捜す泉は、公園のブランコにいるのを見つける。
だが、母は泉に抱きつき、寂しかったと告げる。

家に戻ったが、ぎこちない2人。
そこに泉の妻の香織から連絡が入る。
泉は同僚が仕事でミスをしたから嘘をつき家を出ていく。


香織は妊娠しており、泉はそのことをまだ母に言い出せていなかった。
そんな中、母が万引きをして、警察に補導されてしまう。

検査の結果、アルツハイマー型の認知症と判明し、ヘルパーさんに母の介護を頼むことに。


しかし、嵐の夜、百合子はヘルパーさんが目を離した隙にいなくなってしまい…
夜の学校に忍び込んでいるのが見つかるのだった。


泉は母を認知症の介護ホームに預けることにするのだが…。


現在と過去を行ったり来たりする展開で、”あること”が徐々に判明していくストーリーになっている。
前半で意味が解からなくても、後半できちんと解かるようになっているというか、上手く繋がります。

結局のところ、母を許せるか、許せないか…そこに尽きる作品だとは思う。


そういえば、脇役陣も豪華なんだけど、あまり顔を映さないような演出はかなり斬新かもしれない。
エンドクレジットを見て、驚いた次第。
岡山天音さん、出ていたのかー!と(笑)


ちょっと気になったのは、過去編で刑事が登場するシーン…
あれって必要だったの?
何か意味があるのかな???
アルバムやペナントを盗む空き巣がいるって…言っていたけど。。


そうそう、予告編でも言っている”半分の花火”の謎は、なるほどねぇ…と。
”本場”も綺麗だが、ラストシーンの花火も素敵だったな♪

ああいう記憶というのは残るものなんだよね、きっと…。


忘れる記憶…
思い出す記憶…

考えさせられるね。
BROOK

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