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映画クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝のaiaiのレビュー・感想・評価

3.9
アメージングでキテレツなドラマツルギーは健在。
合言葉は?
「山!」
「川!」
「ユタカは演歌歌手」
ぐらいにしとけば、先日の地上波放映でカットされることもなかった?(笑)

今回は人里離れた山奥にある忍者村VSしんちゃん一家の物語。

忍者絡みのコントやギャグも地味に面白いが、地球には”おへそ”があるという概念のもと、そのおへそに栓をする役目を、代々もののけの術使いが担ってきたという、なんとも不可思議ワールドが加わってくることで、アメージングな世界に包まれる。

巨大な純金製のおへその栓がポ~ンと飛び出して落ちる先が、なぜか”春日部”という「春日部の中心で愛を叫ぶ」的な姿勢が好き。

長老がお仕置きとして、相手の頭上に金物のタライを出現させて落とす忍法があるが、あれはドリフの定番ネタで、8時だよ全員集合か、加トちゃんケンちゃん世代しかわからないノリ(作り手の世代がよくわかる笑)

長老がしんちゃん一家に仕向けた、影の刺客ら。
やつら変すぎて、弱すぎて、尺があればもっといろんな刺客をみたかった。笑えた。

全体として、子供向けなドタバタコメディ色が満載でありつつも、物語は破綻せず、後半一気にまとめに入る手腕は、シリーズに恥じない作品であると評価したい。

そもそもクレヨンしんちゃん面々のキャラは十分立っているので、あとはどんなキテレツな物語をぶつけたら、彼らはどういう反応をし、どういう言動に出るのか、そういった怖いもの見たさに似た実験的な楽しみがしんちゃんシリーズにはある。

これからも、ギャランドゥ!でブラジャーな作品を期待してま~す!(笑)
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