蔵出し良品、この夏オススメのサスペンス。
~10年以上前にみた作品のなかから、自分の評価が高かった作品を改めて見直しましたvol1~
主人公ロジャーは絵画強盗、表向きの稼業はヘッドハンター(人材仲介業)
ヘッドハンターといっても、エグゼクティブクラスの高給取りを相手にする。
面接時に相手の家の様子(妻子いるのか、犬いるのか等)を事前にヒアリングし、警備会社の相棒オヴェと組んで、留守中家に忍び込み、あらかじめ用意してきた偽物と本物の絵をすり替えるという手口。
ロジャーにはモデルのようなダイアナという美人の妻がいる。
シュペレという敏腕刑事が、ロジャーによる連続盗品事件を追っていて、ダイアナのひらく画廊でばったり出くわす。
・・・という出だしからすると、なにやら泥棒と刑事の追いつ追われつの物語を想像するが、その予想は裏切られる。
ロジャー:主人公
ダイアナ:ロジャーの妻
オヴェ:ロジャーの裏稼業の相棒
ロッテ:ロジャーの愛人
クラス:ダイアナを通じて紹介されたエグゼクティブクラスの実業家
この5人には表と裏があったり、誤解や偶発性が入り込み、想定外のサスペンスとなっていく。
それでいて、サスペンスの定石はしっかり押さえられていて、”ギョッ”としたり、”ヒヤッ”とするシーンが多く、この夏、オススメの良品サスペンスといえそう。
なかには”げぇ!”っていうシーンもあり(笑)
映画の冒頭、ロジャーの5つのルールが示される。
ルール1:侵入する家の下調べは念入りに
ルール2:10分以内に脱出せよ
ルール3:DNAを残すな
ルール4:高級な偽物は必要ない
ルール5:最高価値の芸術を見つけ足を洗うか、捕まるか
さて、ロジャーは”最高価値の芸術”を見つけることができるのか?
それがわかるのはラストのラスト。