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評決のmaverickのレビュー・感想・評価

評決(1982年製作の映画)
4.0
ポール・ニューマン素晴らしい!初老でアルコール依存症の落ちぶれた弁護士を演じているのだが、そんな情けない男なのにカッコいい。それはポールニューマンだからカッコいいというのではなく、情けなくも昔敏腕でエリートだった男のにじみ出た哀愁が見事に表現されているからである。そんな男が、とある訴訟をきっかけに忘れかけていた正義感を取り戻す。正義のために戦う彼の姿がまたカッコいいのである。法というものは正義のため、弱い者を守るためにあるものだと思う。でも現実は必ずしもそうではない。主人公が作中で言われる「お前たちはいつだってそうだ!」という言葉には はっとさせられる。改心し、依頼人のため、そして己のために裁判の勝利にこだわる主人公。でも相手は大金を積まれたエリート弁護士軍団で、落ちぶれた彼は頼りなくて依頼人まで心配される始末。それでも正義を追い続ける彼の姿を自然と応援してしまうのが本作の魅力だ。ポール・ニューマンがかっこ悪いのにカッコいい。晩年の代表作として名高い本作。流石の一言でした。
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