PaoloSorrentino

君は放課後インソムニアのPaoloSorrentinoのレビュー・感想・評価

君は放課後インソムニア(2023年製作の映画)
2.9
試写会ありがとうございました

オープニングの朝を向かえるショットから美しい
海辺も川辺も田園も美しい
スクリーンに映る街の佇まいに心ひかれる
ここの空気と時の流れを感じたい
石川県七尾市の観光映画として最高

なのになぜ一番大事なシーンで誇張するような演出をしてしまったのか
そこは自然と観客を信じて撮って欲しかった。

あんな魅力的な先生がいたら、あんな同級生がいたら自分は同じような関係性を築けただろうか

あんなに純粋じゃなかったし、心開くこともできなかった

そういう人間だった自分には映画に映る学生生活を素直に観れないのが悲しい

いつの頃からか、難病を抱えながらも元気に明るく見えるよう振る舞う積極的でチャーミングな少女と、偶然に接点が生まれ、振り回せる純粋で内省的な少年という設定が目につくように

こういうつくりでは演技に良いも悪いも言えないが、森さんの人間的魅力は溢れていて、あんな表情を見せられたら応援するしかない

人物造形や配置も設定も演出もダサいが、ダサいことをやりきり楽しめるのが学生の特権だから、エンドロールの後のシーンも蛇足だがありなのかもしれない
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