まりぃくりすてぃ

アラヴェルディの祭のまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

アラヴェルディの祭(1962年製作の映画)
3.2
すっくとして、つやんとしてた主役の男は、お祭り広場に “磁力” をもたらすオブジェとしてサイコー気味だった。なのに、ナレーション(=彼の心の声)の説明過剰さは、せっかくの “磁場” を左脳映画の中庭にしちゃってた。
「凝立、凝立、睨みをきかして凝立」からの、馬をめぐる「活躍」が、広々のロケーションも効いて私たちにチャンピオンな高揚をくれたけれど、左脳偏重を映画がやめようとしないために、おしまいの「情熱/創造」にかんするイイ言葉をもってしても難癖っぽさを抜けきれず。
ともあれ、ときめきたい全労働者にエールをくれる、ソ連な善良さが……21世紀の今も、たまらん。
順々にフレームインしてくる者たち(這い這いおばさん含む!)×2回。お決まりじゃない面白さがそんなとこにもあった。
好き。

[岩波ホール ジョージア映画祭2022 “コーカサスからの風”]


▽付録▽

ボルシチの作り方♪
よそのレシピは信じちゃダメ。奥様マリ(予定)監修!

まず、絶対マストなのは、、
 ビーツ、サワークリーム、ディル(☜ハーブです)、ブイヨン

材料さえ揃えば、あとはカレーやシチュー作るのと同じでしょ、フライパンで煮るのがコツなのよ、とか知ったかぶっちゃったら、「赤色のシチュー」しか出来ない気がします。
ボルシチはシチューじゃないんだよ!
以下の①と②を合わせることでちゃんと本格的に。そのためには大鍋と小鍋を用意するのです。

① あられ切りか細切りしたビーツ(量はお好みで)と、みじん切りしたニンニク(適量に)を、小鍋で、たくさんのバターと塩と少量の水でぐつぐつ煮ます。焦がさないようご注意。
 小鍋のこれを「メンシェヴィキ」と呼びます。

② 大鍋で、牛肉(部位はご自由に。臭いオージー牛はNGです)とビーツと他の野菜(最重要とされるキャベツをはじめ、ニンジン、ジャガイモ等、お好みで。切り方も自由。ピーマンを入れるとボルシチっぽさが増すみたいです)を適当に煮ます。最初に油を敷いちゃうと家庭料理感が減るので、寒い国の庶民的な温まり感を出すためにはあえて「煮るだけ」の田舎臭さに賭けましょう。ブイヨン使って味付けも適当に。胡椒とかも。
 大鍋のこれを「ボリシェヴィキ」と呼びます。

③ 出来上がったメンシェビキ(細かいビーツ入り)を、出来上がったボリシェビキ(大切りビーツ入り)に全部入れます。これで革命本格化!

④ スープ皿で召し上がる時に、ディルをお好みで散らし、サワークリームも入れます。革命完了!

乾杯は是非、スターリン(コワイヨー)のふるさとであるジョージアのワインで行こう♪ T(高い)・A(甘くない)・O(重い)、という三拍子揃ったタオい厳しさ?の深遠さのワインをぐびぐび味わいながら太りましょう。

太りましょう。。