アタフ

ドント・ウォーリー・ダーリンのアタフのレビュー・感想・評価

3.7
「男は仕事、家事は女」そんな一般的な浸透して"しまっていた"価値観に対するアンチテーゼを掲げる映画。
最近では女性のそのような価値観もアップデートされてきているのかとは思いますが、実際のところはどうなのでしょうか??私の勤めてる会社では女性の管理職や役員などは僅かしかいない為、そういった意味では時代遅れな会社なのかもしれないですね。

舞台は1950年代のアメリカの夫婦である、綺麗な住宅に綺麗な庭、綺麗な車に綺麗な夫婦。。。
まあ、理想的と言ってもよい暮らしが冒頭からこれでもかと映し出されるわけですが、その世界に対して妻であるフローレンス・ピュー演じるアリスか何か"違和感"を感じ始める。

「男は働き女は家事」といった価値観と理想に苦しむ映画として『レボリューショナリー・ロード』という映画がありましたが、この映画とも似たようなテーマのように思えます。
オチになってしまうためあまり詳しくは書けませんが、女性を仕事を取り上げ家庭に閉じ込める、そんか価値観からの束縛と解放を描きたかったのかなと。

スリラーとしての意味深なショットやイメージの不気味さは秀逸で、「一体どんな秘密があるんだ…?」と物凄く興味を引き立てられはするんだけど、最終的なオチに当たる部分が、正直予想を下回る展開でちょっとがっくり。これだけ意味深に伏線を張り巡らせてるんだったらもうちょっと意外性が欲しかったかも…贅沢かな…?

とは言え、全体的に見れば高品質な映画であることは間違いないし、最後までダレることなく見れたので満足と言えば満足ですかね。サランラップ顔に巻き付けたり、壁に押しつぶされたり、素足で荒野を走り回ったりと、フローレンス・ピューの体を張った頑張りも見れる楽しい映画でもありました。
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