Norisuke

ドント・ウォーリー・ダーリンのNorisukeのレビュー・感想・評価

3.8
アリスとジャックの夫婦は1950年代に生きる若く幸せなカップル。カリフォルニアの砂漠地帯にあるオアシスのような街ビクトリーで生活している。この街はビクトリー計画という研究を行うビクトリー社の所有地で、社員である夫は豪華な邸宅や高級車を与えられ、妻たちは美しい服を着て家事を完璧にこなしていた。ある日、社長であるフランクの家で行われたパーティーの途中で隣人のマーガレットが「ここにいてはダメ!」と錯乱する。その日を境に、アリスの周囲で不可思議な出来事が起こり始め…な話。

かつてのアメリカ男性たちがこぞって夢に描いたような美しい生活の中にソッと忍び寄る違和感が面白い、幸福なディストピア映画。
ユートピアと思っていたものが実は…という割と使われがちなネタに女性バンザイなシナリオがちょっと鼻についたものの、フローレンス・ピューの多彩な演技とレトロでスタイリッシュな風景に見入ってしまった。
ビクトリー社は結局何を目指していたのか?「私がやるわ」と言った彼の方はどう関わってくるのか?目覚めたアリスはどうなるのか…。全部投げっぱなしでEDなのもちょっと残念。でもまあ、面白かったかな。
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