精神科医のローズは緊急搬送されてきた大学院生の患者に「自分にしか見えない人がいるという話を聞く。それは知人や家族になり、自分に笑顔を向けてくると言う。その話の直後に患者はジサツし、それ以降、ローズの周囲では不可解な出来事が起こり始めて…な話。
笑顔なのに不気味、という、相反する要素を見事に撮り切っているのが素晴らしい不条理ホラー映画。ヒロインのローズがじっくりじんわりと狂気に陥っていくのがなかなかに恐ろしいし、何故自分に呪いが降りかかったのかを解いていく過程も含めて、初期の『リング』っぽい展開は面白かった。
いわゆるジャンプスケアを多用し過ぎているきらいはあるものの、音だけでしたー、残念！というのは殆どなくて何かしらのクリーチャーを見せてくれるのは斬新で、飽きさせない工夫を感じられた。
人間関係がややフクザツなのはアメリカ映画だから仕方ないのか。黒人婚約者は一体何の為に出てきたのかよく分からずだったし、何か知ってそうな雰囲気バリバリだった姉の子供もそこまで関わってこなかったのは残念。
ネコ好きな人は悲しい思いをするのでご注意を。
