Norisuke

ダークレインのNorisukeのレビュー・感想・評価

ダークレイン(2015年製作の映画)
3.4
60年代のメキシコ、大雨が降り注ぐ夜更けのバスステーション。妻が出産間近な男ウリセスはなかなか来ないバスにイライラしてチケット売り場の職員マルティンにクレームをつける。ラジオも公衆電話も途切れ途切れになるほどの未曾有の大雨の中、シャーマンっぽい老婆や妊娠中の女性イレーヌ、アルバロという医学生、虚弱体質でアレな少年イグナシオとその母親ロベルタといった登場人物が次々にやってきて…な話。

とにかく尖りに尖りまくった、ワンシチュエーションSF?スリラー映画。
モノクロでは無いものの、やたらと色調を落としまくった画面に降り頻る雨が印象的。全体の画一化、というテーマをゾンビではなく髭面のオッサン顔でやるものだからギャグにしか見えないものの、最後まで観てから振り返ってみるとゾクッとさせられるのは世にも奇妙な物語的で良い。
猟銃ぶち込んでも割れない防弾ガラスのバスステーションって何やねん!とツッコミ入れつつ、イグナシオ少年の狂気の演技に夢中にさせられてしまった。
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