肉浪費Xアカウント復旧無理ぽ

ザ・ホエールの肉浪費Xアカウント復旧無理ぽのレビュー・感想・評価

ザ・ホエール(2022年製作の映画)
3.9
この罪の精算を後回しにした醜き哀れな白鯨(自ら)を殺し給え。自身に空虚な達成感は永久に得る事になっても関わった他人は違う
魂の対話を経てももどかしい人と人は真に分かりあえないかのような単純な「感動作」とは"ちょっと違う"宗教(カルト)にクソ喰らえ!!としながらも得られるのは男の"懺悔と救済"の身終いの対話

この映画、"親切でハートフルな映画"ではないことが空虚な"突き放し"と報われるかに見えた"昇華(消化)"とが同時に襲いくる

単純な死ぬ寸前の一週間で人と人が触れ合い、"親切"に触れる"「ハートフル映画」ではない"のです…
だから、うわ〜泣ける感動作ぅ〜😂とか呑気な感性で臨んでは消化しきれない"度し難い映画"でもあるんですよ。
だからこそ噛み砕いて消化仕切れないだけに、評価未定にしようと思ったけども、☆3.9に留めておきたい願望もあってのこの評価w

過度なほどに鯨の如く巨体で自立歩行も杖ではなくキャスター式歩行器でやっと自宅内を数歩、歩ける程度で、15年弱妻&娘を見捨て(離婚成立、教育費負担済み)ゲイ走りに逃げたカメラ無効の大学オンライン講師で生計を建てる男。
その入院治療を拒否し続ける"最期の5日間"に"邪悪な(学生生活が上手くいってない)"娘がそんな経緯も知らず、やっと自宅に招き入れる事ができ、衝突しながらも最後の最後に懇親な謝罪と精一杯の愛を注ぐ事で打ち解けて天にも昇る心地でジ・END…そんな"生温い話ではない"んですよね…

『ハロウィン THE END』で"ミスリード・スリラー(ホラー)"を論じたし、『ノック・終末の訪問者』でも『ニーチェの馬』を持ち出して、本作も"准・密室環境(クローズドサークル)"で"自宅内で完結"する話と、同時期(日本)公開作が頭を少しでも働かせればどこかしら"関連"してる要素をそことなく感じれる"類似性"…さすが「ユニバース・イヤー」ですよ2023年。
そして、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』も"男の最期の昇華(救い)"という意味では、陸海空じゃないですがw空と海で比喩に相当する動物(能力)があると、無視しては語れない"類似性"がここにもあります。

この映画もアメリカの感動作、環境では切り離せない「宗教色」がとても強い話で、アンチ宗教、アンチカルトを旨としていながら、主人公と最期に関わる人の4人中2人、亡くした恋人の妹で一番の親身になってくれる親友と終末カルトの勧誘に来た青年もどちらも"信仰"で心身を崩したキャラクターと言えます。
これから、そのキャラクターたちの魅力、関係性、どういう意味合・効能をもたらすかなど解説(解釈)に移りたいと思いましたが、多くの表面上でしか映画を掬い取ることでしかできない人たちにそこをわかりやすく説いたところで、本作でも"固定観念"や"受け入れる姿勢"がない限り通じあうことはない。人と人の対話の難しさの"絶望"を随所に感じていたんですよね…

主人公チャーリーが授業や娘に投げかけるように、この(全ての)映画のレビューもただの主観に塗れた"感想"ではなく、率直な得られた感情、"解釈"を果たして表現できているでしょうか?

ブレンダン・フレイザーさん主演映画としての復帰作。この役柄は、人間の認識できる許容量越えてるから異形の"醜さ"と判断しかねないのですが、なにも性格が皮肉屋でも拗れてる醜さを持ってるわけではない、寛容性の高い"ポジティブシンキング"の持ち主。演技も名作かつ主演作をいくつも持った"元・イイ男"なので、嫌悪感を抱いたとしても憎めない"可愛さ"をどうしても感じてしまうんですよねw
どうしようもないほどの普通の人と違う"見た目"のメイクで、注目度としてのバイアスも勿論あるのでしょうが、滲み出る"感情と必死さ"の表情は文句なしの「主演男優賞」としか言いようがないんですよね。

主演男・女優賞のフィルモグラフィにコネクトしてるかのような"メタ的配役・演技"からもやっぱり今年は「ユニ(マルチ)バース・イヤー」