肉浪費Xアカウント復旧無理ぽ

オッペンハイマーの肉浪費Xアカウント復旧無理ぽのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
3.9
今となってその喝采を喜べる人間がいるのか
それか戦勝国と被爆国、一般大衆と科学者の違いを隔てるのか
ノーラン監督のほぼエンタメ性を排した社会派ミステリーは面食らうほどの"原点回帰"

2024年アカデミー賞の栄冠、"アメリカの原罪カウンター映画"はここでピークの節目を迎え、その代償または懺悔としての『ゴジラ-1.0』、『君たちはどう生きるか』立たせることを映画界が代表して行ったとわかる象徴的意義と意味

ノーラン監督作は"IMAX一択だった"ので勿論初日に結構空いてる回、穴場席なのに当日予約のトナラーに塗れて鑑賞しましたが今回は本当に「ミステリー色」が強いんですよ。だから、"核実験"の成果・お披露目が最大映像演出効果として待ち構えていますが、「IMAX」の価値があるかは人それぞれかと思います。まあ、大人子供探偵らぁー…改め、はいばらぁーーんよりかは…ね?🌝
そしてその"実態"である日本の投下の"直後何が起きたか"を悲惨に"描かず"にして絶賛・傑作評価も人それぞれ。
この映画は"戦争映画ではなく"パーソナル・ヒューマンドラマなんです。あくまで"開発してしまった"科学者"当人"の人生・視点の物語なのです。ここで描くべくしてなぜ描かない!など日本の背負った気になって声を荒げても、トンチンカンな方向を向いてるだけで映画通の"入口"にも立っておりません。

この映画、知能や知識というか鑑賞側の"知的"を求められる映画でもあります。ほとんど"根気や気力"という意味ですがw
なぜかっていうと自分が大好きなはずではあるんですが、"ほとんどミスサス"と言っていい社会派ミステリーであり、"会話・対話劇"であり、
まさに俺降臨(破壊者として)の"以前か以後か"の開発したBOMBの投下が軸に分裂しながら同軸に語られる多少わかりにくくも、練られた"構成の妙"を感じさせる映画となっております。
要は「マンハッタン計画」の主任研究員にリクルートされて"完成"されるまでの歩みと"投下後"の"疑惑"による凋落の"誰か"による公聴会(尋問)が交互に描かれます。
そこんところ、考え見れば前作『TENET』の監督だけあり"手法の流用"に近い事をやっているのでさすがのノーラン節ではあるんですけどねw
クセ強めで、ただ"不親切"なだけ。と感じてしまう所が勿体ないなぁと感じた部分…
この映画、ミステリーとして難しいのではなく、"人間関係、人名"が"一回観ただけじゃハッキリ構造を見渡せない"人が"大多数"なんじゃないかと思います。そういう部分も"卑怯"と言えるでしょうw
自分苦手なだけもありますが"人名"紹介は一回のみかつ人名呼びの親切脚本でもない"のに"人名がポンポン飛ぶ苦手な映画なんですよね…

だから全然内容を理解・読解できなくても『裏切りのサーカス』が好き!と言えちゃうよくいる自称映画通(と思い込んでる)層にはとっておきの映画で、歴史上「日本」を中核に捉えた事案のコンセプトだけに"高評価しなければいけない"映画でもあります。

アカデミー賞助演男優賞獲得の原子力委(員会)会長ストローズ役のロバート・ダウニー・Jrさんでが、彼の役もなぜ賞獲るほどの役に?そこまでの演技??という疑惑からはじまります。
まあ実際に彼自身の演技力というよりか、やっぱり"構成力"により彼の役が燦然と輝いた言える部分が否めなくはないんですが展(笑)
終盤になって"構成の意図(卑怯)"がやっと掴めて散り散りになった分子が結合していくかのような気持ちよさは、伝記モノで斬新なジャンル映画へと昇華させたかも知れません。

そして、彼だけじゃないですよ。自分としてはダウニーよりオッペンハイマー妻役を努めたエミリー・ブラントさんの方の助演を着目して欲しかった。キョーレツですw
そしてファム・ファタール役といえる共産党員でメンヘラ不倫相手を演じたフローレンス・ピューさんが氷も微笑んじゃうような"体当たり"演技を見せて、近々観た『哀れなるものたち』のエマ・ストーンを含め、現代二大"脱ぎ女優"として踊り出たんじゃないでしょうか?(侮辱じゃなく純粋な称賛よ)
それにそれに、個人としては超超久しぶりのジョシュ・ハート、デイモン、ゲイリー・オールドマン、ラミ・マレック、デイン・デハーン、Netflixで脚光を浴びたマティアス・シュヴァイクホファーに、まるちゃんまでとは…ノーラン監督ファミリーと言える過去作に関わった者たちも含め、トレンド俳優目白押しのゴールデンキャストでやっぱり日本人も色めき立つ豪華さでうっとりですよw

3時間映画だから標準気合い入れてくる人がほとんどでしょうが、"連打会話劇"の圧倒的情報量が念仏に聞こえず馬の耳〜にならなくて目バキバキの人でやっと万全に理解を含めて楽しんだといえるんじゃないでしょうか?(笑)
2回目は公式・紹介サイト等で人名見た目の合致、人物紹介を頭に入れて再挑戦することをオススメします。

なぜ被爆国日本の直現状を描かない?と批判的なそこのあなた👇
以外に作中で3,4度は登場した「アインシュタイン」の視点で描いた"原爆について"はNetflix『アインシュタインと原爆』を是非見るに限ります。
これでやっと関わった"科学者たち"という観点で完成されるというか、全く作風が違いそっちにオッペンハイマーは登場せずアインシュタインと"ドイツ(ナチス)"が主ですが、この映画の"補完"として感じ入るものは必ずありますよ😉