西村大樹

IDOL NEVER DiESの西村大樹のレビュー・感想・評価

IDOL NEVER DiES(2022年製作の映画)
4.5
アイドル映画というと、「出演しているアイドルのファンが観に行くだけの映画」と思われがちであるし、実際にそのような映画が多い。
本作は紛れもないアイドル映画である。アイドルヲタでもある自分としては、たまらないものが合った。
しかし、映画は映画。推しが出ていても、映画として観ていく。
アイドルグループの物語であるが、それを取り除いて考えてみても十二分に見事な発想の映画である。
この世の中には無数の人間がいて、それぞれに人生がある。そのことは表面上分からない。その人生を隠して生きている人がほとんどだからだ。
本作は、それを正面から描いている。アイドルという華やかな世界で生きる彼女たちであっても、人間として今まで生きてきた人生があり、いろんな経験をしてきている。それを隠し、笑顔で経つ彼女たち。
先にも書いたとおり、アイドルだけではなくすべての人間に共通することでは無かろうか?仮面をかぶり、笑いながらも辛い人生を耐えて生きている。表からは分からない、人それぞれの人生がある。当たり前のことだが、それに気づかず自らのことばかり考えて生きていないか?
アイドル映画という偏見の壁はある。それを越えたところでなにかが見えてくるのではなかろうか。
ドルヲタとしては、使われている楽曲に「おっ!」という曲が何曲もあったのは嬉しかった(笑)

まず、アイドルが好きとか興味がある人は観て損は無い。そして、できたら興味が無い人にも観て欲しい1本である。
西村大樹

西村大樹