吉田恵輔の最高傑作ではなかろうか。
最初は「机のなかみ」とか「麦子さんと」系の初期の吉田節だと思いきや、途中から「空白」「ひめあの〜る」に観られる社会問題を投影させた鬱的なテイストに変わります。ただやはり吉田恵輔。日常の中にあるイタイ人間を描くのは凄く上手いです！
全国で活躍している動画配信者諸君。この映画は絶対に観た方が良い！神動画のインフルエンサーも、日常系のまったりさんも、自己満足でやってる人も観てほしい。特にモラルを欠いた配信者、炎上系、迷惑系、スプリーは絶対に見る事！
まあ、根本はそう言った映画ではないんだけれどもね。そう言えば私の後輩がゲーム実況の動画配信をしてるんだけど、モロ自己満足系で広告収入とかバズりは考えてなくマイペースです。ゲームに興味がない私には面白くないんですが、自分の好きな事を自分の部屋だけで完結して配信するスタイル。これくらいが丁度良いかも。最初のユキチャンみたいに。
主演の岸井ゆきのちゃんですが、「光と禿」って映画で初めて知って注目、応援してました。まあ顔立ちは地味なんですがそこがよくて、あれよあれよと言う間に小中規模映画で主演をはれる女優にまでなって嬉しいです😊しかも今回はどぎつい役をこなしてますからね〜こんな役も出来るなんて素晴らしいです！
そしてムロツヨシ！お前ムロツヨシだよね？福田組だよね？佐藤二朗もそうなんですが、最近福田組がシリアス路線に走る事多いぞ。そしてめちゃくちゃ上手いぞ！
この2人の痛々しいやり取り、観ていてとても不愉快でした。何がって、こんな部分は自分にも思いあたる節があるんですよね。仲良くやっていた友人が急に有名になって自分から離れていく。その逆にこれまでクラスで地味っこ組だったのに何故か人気が出てスクールカーストの上層に行って、これまでの友人と縁を切る。でもその人気も誰かに作られたもので、実際は自分の才能なんて微塵もなかったり…それはどこの世界、世代にもある事で、人間ってのは承認欲求の塊なんですよね。世間から認められたい、個人から認められたい、そんな欲はあるけど、拗らせると本作の2人みたいになりかねませんね😅
途中で2人はデヴラージvsジブラ並みのディスでビーフを展開させるんだけど、それが生々しくて痛くて小さい人間の応酬で恥ずかしかったです…そして怒涛のラストに行く急降下、急上昇の展開は、下手なアクションやサスペンス見るより手に汗握りましたね💦
ていうか、登場人物に良い人がいないです😭それもまた本作の人間の負の部分を全面に出せた結果となり良かったかな。
実は主演の2人意外知ってる役者がいませんでしたが人気YouTuberコンビのカビゴンを演じた人。どっかで見たなぁと思ったら「スペシャルアクターズ」のインチキ教祖をやった淡梨だ！
