広島カップ

不知火檢校の広島カップのレビュー・感想・評価

不知火檢校(1960年製作の映画)
4.8
♪ちっちゃな頃から悪ガキで、
15で不良と呼ばれたよ・・・
(by.チェッカーズ)

なんて可愛い話じゃあないです。
生まれついてから悪くて、わるくて、ワルい奴の話。
金と女と出世欲にかられて悪の限りを尽くす盲目の按摩杉の市(勝新太郎)。
狡猾な蛇が次々と騙されやすい人間を毒牙にかけていく。
こうした話の場合、やられる方がちょっとお間抜けだったりたまたまタイミングがよかったりして悪事が成立したりしてそうなものですが、本作の場合はそうした風もなく全く抜け目のない正に"悪事"の連続。

上手くやるもんだなぁと暢気に感心している暇もなくあっという間の90分。孤独な悪党の最後という大団円を迎えます。

こんな邦画があったんだとびっくり仰天座頭市以前の勝新見事な悪漢ぶりでした。
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