不知火檢校の作品情報・感想・評価

不知火檢校1960年製作の映画)

製作国:

上映時間:91分

ジャンル:

4.0

「不知火檢校」に投稿された感想・評価

うちだ

うちだの感想・評価

4.0
この作品に賭けた勝新の気迫が。障害も差別も利用して成り上がる。ある意味、今のほうが見る価値がありそう。
♪ちっちゃな頃から悪ガキで、
15で不良と呼ばれたよ・・・
(by.チェッカーズ)

なんて可愛い話じゃあないです。
生まれついてから悪くて、わるくて、ワルい奴の話。
金と女と出世欲にかられて悪の限りを尽くす盲目の按摩杉の市(勝新太郎)。
狡猾な蛇が次々と騙されやすい人間を毒牙にかけていく。
こうした話の場合、やられる方がちょっとお間抜けだったりたまたまタイミングがよかったりして悪事が成立したりしてそうなものですが、本作の場合はそうした風もなく全く抜け目のない正に"悪事"の連続。

上手くやるもんだなぁと暢気に感心している暇もなくあっという間の90分。孤独な悪党の最後という大団円を迎えます。

こんな邦画があったんだとびっくり仰天座頭市以前の勝新見事な悪漢ぶりでした。
勝新太郎演じる杉の市の悪辣ぶりに盗人たちもドン引き
後に夫婦となる中村玉緒とも共演
葛

葛の感想・評価

4.1

このレビューはネタバレを含みます

生れつき盲の主人公杉の市が盗み、犯し、騙し、あん摩の治療の仕事で隙を突いて殺しまくるが、口の巧さ頭の回転の異常な早さだけでその罪全てから逃れ続ける。
頭の弱い幼馴染の事も少年時代から使用人の様に使い走り続け、師匠まで殺してその不知火検校の位を簒奪する主人公杉の市には人間として何一つ良い所が無い。にも関わらずこの映画がこれほどに面白いのはこの杉の市のキャラクターの圧倒的な存在感。計略がバレそうになって追手から全速力で逃げる際の手と首を突き出しながら走る様など動作の全てに心打たれる力がある。
演じるは勝新太郎。名優ここにあり。
積み上げられた罪業が永久に続く筈も無く、91分でこのピカレスクは終る。
テレビ版の座頭市は一時期ハマって観てた事があったけど、この作品の存在は知らず数日前にツイッター経由で知りすぐに鑑賞!
簡潔に感想を述べると、面白い!かっこいい!
改めて思うのは勝新の時代劇は全然古臭くない!
起承転結もはっきりしてて人物関係も整理しやすいし、時代劇としてじゃなく映画として気軽に観れる。
そういえば刀の出てこない時代劇で面白いと思った作品ってこれだけかもしれない。
スタ

スタの感想・評価

4.7
ワルい。ワルい。とことんワルい。
盲目なのを逆手にとって、詐欺にレイプにやりたい放題で成り上がる最高のピカレスクロマン。

歩き方一つとっても完璧で、嫌味な雰囲気にワルい笑みを浮かべてしまう。

脚本も完璧で、怒涛の伏線回収も気持ちいい。

最高。
tarouman

taroumanの感想・評価

4.5
角川シネマ新宿 大映男優祭り

これは凄いものを見た。
即断即決、経営はスピードだとばかりに次々と悪事を重ねる勝新に、シンクロする編集の切れ。
日本家屋のセットは縦横の直線に区切られ、画面構図も気持ち良い。
そして何といっても言うまでもなく、もうsoulbrotherNo1的な勝新の存在感。反則すれすれどころかあっち側に突き抜けてます。何なんすか、あのラストの立ち回りは。
もう凄すぎてなんも言えねえ。必見の一作。
20180414再鑑賞。[00]The Blind Menace。まさに座頭市誕生秘話な感じだが、金と女に汚く、杉の市は盲策士だ。検校にまで登りつめてしまう。中村玉緒がキュート。やはり、勝新の弾く三味線は素晴らしい。
戯連堂

戯連堂の感想・評価

5.0
ちっちゃな頃から悪ガキで~、悪魔の心を持った盲人という、日本映画史上に燦然と輝く、とんでもねぇピカレスクヒーロー杉の市!本作で二枚目路線をかなぐり捨てた、勝新が斬身の演技💕これが座頭市のプロトタイプだった、とは!
ベスト級のダークヒーロー風の市。
このアンモラルな人物を主役に据えて、
途中で善人へと改心したり、悲哀とかかったるい要素を盛り込んだりしないセンスの良さね!

カムイ伝とか好きなので、弱者が実力でのし上がっていく泥臭い話には、いつだって無条件降伏。
知恵遅れっぽい小僧さんとのバディ感もなんか良い。
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