すずき

犯罪都市 THE ROUNDUPのすずきのレビュー・感想・評価

犯罪都市 THE ROUNDUP(2022年製作の映画)
4.2
韓国の暴力暴走刑事、マ・ソクト刑事。
彼と直属の上司である班長は、2人そろってベトナムへと出張へ。
現地の領事館に自首した、韓国人ギャングのジョンフンを引き受ける為だ。
だが、彼が自首した理由は、カン・ヘサンという凶悪な男に命を狙われていた為だった。
2人は身代金目的の誘拐事件の犯人だったが仲違いし、人質を容赦なく殺すヘサンにジョンフンは怯えていた。
ソクト刑事は、ロクに捜査しない現地の公安に見切りを付け、国際問題お構いなしに自ら捜査をする。
しかし、殺された人質の父親が雇った暗殺者たちも、ヘサンの居場所を探していた…

筋肉隆々の肉ダルマ、ラブリーな笑顔がチャームポイントのマブリーことマ・ドンソクの「犯罪都市」シリーズ第二弾、遅ればせながら鑑賞。
前作の続編だけど、前作を見てなくても全く問題なし。

本シリーズの主人公、ソクト刑事はホントにいいキャラだ。
「ダーティーハリー」以降受け継がれる暴走暴力刑事キャラに、「コブラ」のような余裕の軽口キャラ、そしてマブリーのラブリーさを併せ持った最強の刑事。
アクションも出来るがコメディも出来る、器用なマ・ドンソクの立ち回りに注目。

前作よりかなり面白く、コメディ感がより強くなった印象。
特に、班長や詐欺師のイスといったコメディリリーフのキャラクターが笑える。
コメディが強くなったとはいえ、アクションと韓国映画らしいバイオレンスは健在。
前作もそうだったけど、バイオレンス描写がギリギリ一般大衆に広く受け入れられるぐらいのエグさで、バランスが上手い。

今作のヴィランであるカン・ヘサンも、なかなかヤバい武闘派サイコキラー。
人質の父親に身代金も取り返されて暗殺者集団を送られ、しかし暗殺者を返り討ちにして…とここまでは腕っぷしの強い悪党のレベル。
そのあと、今度は逆にこちらからその父親をシバキに韓国まで行くとかメチャクチャ過ぎでしょ。

しかし、そんな彼とソクト刑事のガチンコバトルだと、ソクト刑事が終始圧倒する最強っぷりは最早笑える。
マ・ドンソクのごんぶと上腕二頭筋から繰り出されるパンチはマトモに当たれば一撃必殺のワンパンマン。
体重を乗せたキックの威力もヤバそうだった。
ドニー・イェン、トニー・ジャー、イコ・ウワイス等のアジア人アクションスター達に比べて、マ・ドンソクのパラメータはパワーに偏り過ぎだ!だが、それがいい!