yukihiro084

あなたが寝てる間に…のyukihiro084のレビュー・感想・評価

あなたが寝てる間に…(1995年製作の映画)
5.0
冬が来ると思い出します。
あのラストシーンを。

ラブストーリー映画の中でたぶん
一番好きな作品です。もう大好き。
何度も何度も何度も何度も観ました。

もしかしたら今観たら、普通に
感じるかもしれないですけど、
当時の僕は、観終わってから数日間、
本当にすごく幸せだったんですよね。
僕の中では、この年の『作品賞』です。

凍てつくような冬のシカゴが舞台。
凍えるような中、駅で働く天涯孤独な
女性ルーシーを、サンドラ・ブロックが
演じています。

ハリウッド映画が、こんなに
優しい作品作れるんだ、と。
こんなに温かいアットホームな
作品作れるんだ、と。

僕は父親も母親もちょっと(ユニーク)
だったので、祖父や祖母や親戚に
ほとんど会ったことがなくって、
よく知らなくって、僕の結婚式も
親戚とか呼んでなくって、

たぶん羨ましかったんでしょうね。

この作品に出てくる、あの家族が
本当に素敵で、温かくて。

この作品のサンドラ・ブロックが
本当に本当に可愛くって。
笑顔も、泣き顔も、照れた顔も、
そしてあの苦笑いも。魅力全開だった。

妻と付き合いだした頃、
妻の実家に挨拶に行った時、
玄関を開けたら、お父さんとお母さんと
お兄さんが玄関でニコニコしながら
立っていて、出迎えてくれて、
ラジカセからは、クラシック音楽が
流れていて、どちらかと言うと
年季の入ったその家とクラシック音楽の
ギャップにちょっと笑えてきて、
お父さんに、いつもクラシック音楽を
聴きながら食事をされるんですか?って
聞いたら、お父さんは『はい、毎食
クラシック音楽を聴きながらです。』と
明らかな嘘を言い、横で彼女が、
初めて聞いたよ、とボソッと言うので、
思わずお父さんに、『奇遇ですね、
実は僕もです。』と言った。そして、
この人たちの家族になりたいと思った。

きっと、この作品のルーシーだって
そう思ったに違いないんだ。
この人たちの家族になりたいって。
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