てる

ゴールデンカムイのてるのレビュー・感想・評価

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)
4.1

面白かった。
やっぱり時代劇やらせれば、日本は世界に負けない作品撮れるよ!
とはいえ、予算が今回の2倍あれば色々変わったとは思うけど。

久々に映画を観た。ほぼ2ヶ月ぶりの映画館であった。やはり楽しいもんだね。それに久々に鑑賞した作品が当たりだったので嬉しい。やっぱり足繁く映画館には通わなければならないなぁ。

この作品、かなり評判が良い。
アニメもマンガも前半は観ているし、読んでいるから、内容は把握していた。実写化に伴い、賛否両論あるのは知っていた。公開してからは、意外と評判が良いのには驚いたが、今さら新鮮味はないし、期待もしていなかった。
また山﨑賢人かぁと、まぁ話題作りにでも観ておくかぁくらいの薄い気持ちで映画館に足を運んだ。
しかし、これが中々どうして面白かった。

前半は雪原のシーンが多く、寒い空気がこちらまで伝わってくるようだった。やはり、北海道という実際にある土地をロケーションとしているだけあってリアリティーがある。まぁ、あのシーンが実際に北海道で撮影されているかは知らないけど。
あと熊のCGも悪くなかった。この熊や狼のCGがお粗末であったら、前半の緊迫感は生まれなかった。中々どうして頑張っている。

後半からはようやく物語が展開していく。ここからの見所は俳優陣だ。玉木宏、舘ひろし、やはりこの2人がこの作品に渋い緊迫感を与えている。この2人でなかったら、この作品はお粗末な残念な映画になっていたことだろう。
特に舘ひろしの土方歳三ははまり役すぎて震えた。かっこ良すぎた。
あと、名前も知らない俳優陣も実力派揃いであった。今後売れていく人たちなのだろうと思う。
忘れてはいけないのが、山﨑賢人。キラキラ俳優さんのイメージだったけど、狂気を孕んだ不死身の杉本を見事に演じていました。この人、こんな表情できるんだと、驚かされました。俳優としての幅が広がったのは間違いない。『キングダム』といい、今回の作品といい、大作映画には欠かせられない俳優さんになられましたね。日本の映画界を背負っているのはこの人です。

だが、今回、一番輝いていたのは山田杏奈だと思う。意思の強い瞳がとても印象的だった。アイヌ文化の後継者たる佇まいで、迫真の演技だった。原作にある変顔にも意欲的に挑戦していた。可愛らしい顔を一生懸命にくしゃくしゃにしているのは好感を持てた。
童顔なのか、実際に少女に見えた。少女なのに、この迫真の演技は素晴らしいと思っていたが、山田杏奈は成人を越えていた。正にはまり役だ。彼女なしにはこの作品の完成はなかったことだろう。

今後のエピソードに期待だ。このままのクオリティで最後まで貫いてほしい。日本映画も捨てたもんじゃないと言わせてほしい。
てる

てる