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ファンタスティック・プラネットのHKのレビュー・感想・評価

3.2
ずいぶんと長い事クリップしたまま観るキッカケを逸していましたが、『アステロイド・シティ』を観て来たついでに宇宙人つながりと言う事でようやく鑑賞。
このドラーグとかいう宇宙人、丸い目がちょっと『アステロイド~』の宇宙人に似てますね。ただし色は赤でキョロキョロ動いたりはしないせいでこちらの方が不気味。
のっぺりした巨体は『プロメテウス』に出て来た“エンジニア”と共通するイメージもあるような無いような。

この巨人のようなドラーグ人が支配する謎の惑星で、小さくて非力な人間たちは害虫のように駆除されたり首輪をつけて飼われたり、例えると旧『猿の惑星』の猿と人の関係に似た感じでしょうか。昔は文明を築いていたらしい人間がいまや野生化しているところも似ています。そういえば『猿の惑星』の原作者のピエール・ブールもフランス人でしたね。

本作も原作はフランスの小説で、それをフランスのアニメーション作家ルネ・ラルーが監督した長編アニメーション。
カンヌの審査員特別賞を受賞しており、絵のタッチは不気味でシュールで幻想的。
ちょっとだけテリー・ギリアムのアニメに似たテイストも。

この監督の作品はかなり昔フランスの漫画家でデザイナーのメビウスと組んだやはりSF長編アニメ『時の支配者』を観たことがあります。
ジジイのハゲ頭が機械のようにパカッと開いて何か出て来たようなかすかな記憶が・・・
例によって悲劇的な記憶力の無さですが、この人が生涯で撮った長編アニメは3本とか。

本作はSFアニメですが、若干エログロありで子供向けではありませんのでそこは要注意。
絵的には興味深かったものの、期待したような面白さは感じられず、70分という短尺なのに後半は睡魔が・・・私に芸術的素養が無い証拠かも。
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