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キラーカブトガニのPikKaのレビュー・感想・評価

キラーカブトガニ(2021年製作の映画)
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いい!
いいっ!
こういうの待ってた!!

サメの時代は終わり。
これからの時代はカブトガニ!

ピアース・ベロルゼイマー監督が主役に迎えたのは生きた化石、カブトガニ!!

ゴジラなど日本生まれの怪獣に惚れ込んでいたという監督ならではの、すべての怪獣や怪獣ファン、映画界に贈るラブレター。

凶暴化したカブトガニが人間を無慈悲に襲いまくる!

しかしこのカブトガニが可愛くて愛おしささえ覚え、もっと見たい!もっとカブトガニを見せてくれと悶絶するほど。
かわいい子どものような鳴き声から、おっさんの「どっこいしょ」とかお風呂に浸かって「はぁぁっ」と漏れるような鳴き声まで、そして動きがいちいち楽しい。
なんなら手助けしたくなるほど。

画作りや巨大化したカブトガニや、それを迎え撃つメカニック、CG…

さらには、『中の人などいない』というお約束を打ち消し、着ぐるみであることを隠しもしない監督(笑)
この技術が進化した時代に私たちは一体なにを見せられているのかというくらいの映像感が頭の先からつま先まで詰まっていて、混沌と混乱に陥りながらも、劇場全体を包み込む不思議な多幸感と充実感。

B級を極めたB級。
これがプロの普通。プロのB級。

エンドロールも最高。
ラドゥちゃんが40ドルで引き受けた魂の傑作!
ノリノリの歌は必聴!
そこからの監督のメッセージに心温まる、この冬一番のハートウォーミング作。

カブトガニを傷付けず
カブトガニを愛でよう。

これは今の時代だからこそ観たくなる作品。

ありがとう、監督!
ありがとう、カブトガニ!!


KBCシネマを包む、
映画待ちの観客でごった返す空間に溢れる高揚感、期待感すごかった。
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