ユエン・ウーピン、サモ・ハン、ツイ・ハーク、チン・カーロッ、ドニー・イェン…
世界でも活躍するアクションスターや指導者たち。
世界にも通用する確固たるスタイルを確立する前から古き良き黄金期、そして低迷期を経ての再脚光、現在の後継者や若手育成の苦悩など香港アクション映画のすべてを錚々たる人たちが語るドキュメンタリー。
香港映画にアクションは欠かせない。
アクションにも様々なジャンルがあるが、中でも身体を使ったカンフー。
CGなどなく、時には顔も名前も出ないながらも命をかけてスタントをこなす。
彼らがいなくては成り立たない香港映画の裏側。
自らフルスタントをこなすことで知られている人気スター、ジャッキー・チェンやジェット・リーも、若かりし頃にはボディダブルで吹き替えていたり、自らのスタントでも失敗もあった。
スタントマン、ボディダブルはなくてはならない重要な存在。
一歩間違えば半身不随や命を落としてしまうことも…
それでもCGやカメラワークで誤魔化すことなどなく、生身で体ひとつで挑むからこその緊張感、迫力。リアル。
長年熱狂させ、魅せ続けてきてくれている彼らの想いや姿、経験の重み。
当時を振り返り感慨深げに、
時には目に鋭い輝きを宿しながら再現する姿。
過酷な中でもスタントを愛し、
仕事に誇りを持っている彼らの姿がかっこよくて愛おしい。
映画作りは観客が目にする範囲だけではなく、実に様々な多くの人に支えられている。
各分野のプロフェッショナルが技術や経験をぶつけながら、さらに大きなひとつのチームとなり作品を作る。
そんな制作現場の風景を見るのが好きだからこそ、本作の重みに感極まり涙した。
現場を支える人たちにもっと光を当ててくれる世の中になるといいなと願う。