KSat

GOのKSatのネタバレレビュー・内容・結末

GO(2001年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

「国境線なんか、俺が消してやるよ」の台詞は知ってたが、いやあ、最高。これといい「贅沢な骨」といい、この頃の行定勲って凄いよね。

喧嘩の場面といい、線路走る場面といい、とにかく面白い場面を繋げて映画を作り上げようとしてる。夜の公園の親子バトルの場面とかも最高。どこからともなくフラッシュが炊かれたりする。一歩間違えたら堤幸彦みたいだけど、画が決まりまくってるからちゃんと映画として楽しい。

今まで「アイキャンフライ」のイメージしかなかったけど、窪塚洋介大好きになりましたわ。

窪塚洋介も柴咲コウもめっちゃ可愛いけど、その親役の大竹しのぶと山崎努が本当に良すぎて、、、こんな夫婦、いいよな。

後に撮られた井筒の「パッチギ!」と比較しても面白い。

どちらも在日朝鮮人が登場し、喧嘩しまくる青春映画ではある。あちらでは在日朝鮮人を日本における被害者として描き、日本人である主人公が必死にハングルを覚えたりしながら在日の人々と交流を図る。

対してこの映画では、主人公の窪塚の方が在日だが、彼には被害者意識など全くない。そして在日だの日本人だのという区別はどうでもいいんだ!!といって暴れ回るが、自分が在日であることをヒロインに打ち明けられずにいることに葛藤する。

どちらの映画も笑いがあって活劇があって娯楽映画として楽しめるが、少し説教臭い「パッチギ!」に比べてこちらの方がより観る者が入り込み易いと思う。

ただ、窪塚が在日であることを打ち明けた時の柴咲コウの反応がちょっと気になった。想像以上に酷いことを言ってる割に、そこから和解に至るまでがめちゃくちゃあっさりしてるのがなあ、、、まあ、これも「柴咲コウが可愛いから」で片付いてしまうのかもしれないが。
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