音楽のルーツと時代背景にマイナスポイントは付けられない。
エピソード1は「ザ・ビッグ・バン 元祖ルーツ・ミュージックの誕生」
1920年代後半に発表されたレコードがすべての始まりだ。もちろん音楽は原始から存在するし、原住民や移民者が脈々と歌い継いできている。それらを「レコード」という媒体で誰でも簡単に聴くことができるようになったことが、正しくビッグ・バンなのだ。
レコード会社の商業的な目的もあっただろうけど、彼らが全米を回り、労働者たちの音楽を発掘するというエピソードはとてもおもしろい。そして、各地にまさしくルーツ・ミュージックとなる音楽を演奏していた「その人たち」がいたのだ。もちろん名前も音楽も知らなかった。本作を鑑賞して初めて知った。
彼らを見つけ出したレコード会社、レコード会社に見つけられるために集まった人々、そこから広がっていく様が本当にエモーショナルだ。