初フドイナザーロフ作品
ポスターの雰囲気からクストリッツァ作品を連想したけれど、本編は、おおらかで広大なクストリッツァっていう感じだった。
でも、フドイナザーロフの個性は唯一無二だ。バカバカしくて無意味だと思えば、社会をグサリと刺すような表現があったり、どうしょうもなく救いがないかと思えば、優しさと救いが溢れ出したり、、
のんびりと湖上を走る小舟(兼カーフェリー)の生活感と、低空を飛行する爆音の飛行機の不穏さが常に対照的だ。
妊娠したマムラカットの顛末については、ルナ・パパって題名からも一瞬ロマンチックなことを想像してしまったけれど、全くそんなことではなかった。ひどく現実的で蹂躙している。
でも、最後の最後の展開は泣きそうになるようなファンタジーだった。