良かったとこ ラストシーン
ストーリーだけを追うと、自己中心的な性格と妬みが爆発して殺人者になっていくというだけに見えるけれど、ラストの顔面アップでパール自身が救いを求めつつもどうにもならないことが表情のみで表現できているのが良かった。脚本の枠をはみ出した演技が見られる名シーン。
ダメだったとこ1 前作とのビジュアル的な類似性にこだわりすぎ
「X」の前日譚を狙った割には、「X」と同じようなシーン、凶器、セリフを再登場させることばかりに注力しすぎている。「X」が「悪魔のいけにえ」などの70年代ホラーを踏襲しているのに対して、本作は「何がジェーンに起こったか」のような雰囲気を出そうとしているという違いはあるけれど、やっていることにあまり違いがない。前作と似たシーンを神経衰弱的に配置しても、似ているストーリー上の必然性がないので、冗長に感じるか、製作者たちが遊んでいるように感じるかのどちらかだった。
ダメだったとこ2 殺し方にサスペンス性がない
「X」と同じシチュエーションの再現にこだわった結果、殺し方の予想がついてしまって後半のスラッシャー映画的展開にサスペンス性がなくなっていた。
