Jun55

途中のページが抜けているのJun55のレビュー・感想・評価

途中のページが抜けている(2012年製作の映画)
4.3
IMW2022リターンズにて鑑賞。
ストーリー、そのモチーフの使い方に独自性があり、新しいタイプの映画を観たような感覚。(インド映画を観た際、時々、感じる感覚)

冗長的なところもあるのだが、これもインド映画にありがちだが、後半のストーリー展開の加速性を活かす効果もあるし、実際の起こったことを観客に抱かせる効果もある。
きっと意図的なところがあるのだろう。
(記憶喪失者は、実際、嫌なほど何度も同じことを繰り返すのでしょう!)

この映画は、インド映画に典型の音楽と踊りがない。
これは、どうも、より多くの観客をターゲットにするにあたり、時間を短くするために敢えて落としたようだ。
ただ、バックグラウンド音楽が、とても効果的で、インド人俳優に特徴的な漫画のような喜怒哀楽の大きな表現も伴い(時々アップになる)、スリラーを観ているような錯覚に陥る。(次のシーンで何が起こるのか、、、)
インド国内で6言語でリメイクが作られ、映画評論でもCult comedyと紹介されていることも頷ける。

この映画は、「Pizza」と共にヴィジャイ・セードゥパティの名を高めたという意味でもエポックメイキング的な映画のようだが、他3人の友人の演技も素晴らしい。4人の男の友情がメインテーマなのだが、男の友情をこのような形で表現するところも巧い。

エンディングは、ネタバレになるのかもしれないので触れないが、ほっこりとし、そして涙をそそる。
Jun55

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