米国にとってタブーでもあった”原爆”について、ハリウッド映画が正面から取り上げ、興行面で成功し、そしてアカデミー賞作品賞に選ばれたことは、いい意味での驚き。
映画を観ることで、このテーマを語ることが重要で、唯一の被爆国の日本人こそが観るべき映画だと思った。
現在、地政学的に、核の抑制、均衡が脆い状況にある 。
原爆も振り返ればそうだったのだが、AIにしてもテクノロジーの進歩は止められず、そして作る側(科学者)と使う側(政治家)の意図、目的は異なる。
民主主義の社会では、使う側を選ぶのは国民一人一人なのだ。
***
ニューヨーク駐在時に、アメリカの歴史を学ぶために「ザ・フィフティーズ」を読んだ。そこでオッペンハイマーのことも知ることができた。
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480432858/
米国の50年代のことを知りたいと思ったきっかけは、トランプが唱える「MAGA」が50年代のことを指している、ということだったから。
米国では、今年、「使う側」を選ぶ大統領選挙が行われる。この映画のヒットは国民の政治的意識にも影響を与えるのではないか。
***
この映画でも登場するアインシュタインの言葉。
「第三次世界大戦で使われる兵器など想像もつかないが、確実に言えるのは、その後の戦いが石の投げ合いに逆戻りすることだ」